屋久島南部、平内地区にある海岸温泉「平内海中温泉」を訪ねました。溶岩で覆われた海岸にちんまり露天風呂、まさに絶景。
干潮前後1時間だけ入浴できる温泉として有名です。それ以外の時間は海に沈んでしまいますので、干潮時間の事前チェックは必須です。私は、インターネット公開されている干潮時間をチェックしていきましたが、一日ごとに30分くらい干潮時間は変わっていくようですね。
温泉への行き方
行くまでの道は分かりにくいです。途中の路面もアスファルトがはげてボコボコになっていて、道があっているのか不安になりますが、観光バスが上がってきたので間違いないと安心しました。近くにある民宿からも歩いて来られるので、バスで来る人はそちらからアクセスしたほうが格段に分かりやすいと思います。
施設の紹介
設備は海岸の温泉湧出地の周囲をコンクリートで固めただけのいたってシンプルなものです。もちろん屋根はありません。温泉に下るスロープで靴を脱ぐ決まりになっています。スロープに靴を脱ぐように書いてありますが、かなり浴槽よりも手前なので、うっかり行き過ぎてしまいそうです。
更衣設備はまったくなく、水着不可です。大通りからこそ見えませんが、観光客もよく来るので女性にはつらいでしょう。足湯だけでも試してみては?
入浴の感想
平内海中温泉 全景
浴槽のアップ
見てのとおり、湯船の底は天然岩。泡が底からぷくぷくあがっており、源泉の力を実感。泡が出るところに足を近づけると、他よりも熱いです。写真の右2つの浴槽の底から源泉が湧き出しています。左の浴槽は湧き出していないそうです。湯は海に直接流れ出るので、石鹸は使用できません。洗面器はあります。5月中旬干潮後30分で温度は43度くらいでしたが、地元の人によると、夏は水で薄めないと入れないくらい熱いそうですね。
泉質は明礬泉です。湯は磯の香りと硫黄臭がする独特のもの。体へのキツさもなく、マッタリできました。上がり湯用の小さな汲み出し口の湯は、硫黄臭が浴槽よりも強い上、飲むと塩辛くないので、海水の混じっていない大元の温泉なのかもしれません。
観光化の弊害
見学のみのツアーには苦言を申し上げたい。ここは見所でもあるので、ツアールートに組み込んでいるのでしょうが、入浴している人のすぐそばで黙々と見物して帰っていくのは、入浴客からみても見世物みたいで辛いです。入浴断念ならいざ知らず、入浴するつもりもないなら、入口からの見学に留めてほしいですね。
たまたまかち合った方は、入浴に躊躇されるかもしれませんが、ちょっと時間をずらしたり、同じく南部の湯泊温泉に行くのがおすすめです。特に湯泊はツアー客は来ないので、のんびりできますよ。
周辺の見所
屋久島は見所満載ですが、天気が雨なら白谷雲水峡、晴れなら海岸沿いの散策がおすすめです。
ヤクシカが歩いていました。
逃げないで、じっとこちらを見ています。
訪問日 2005年5月