磐梯吾妻山系の名湯、高湯温泉の「旅館玉子湯」をご紹介します。
河原から湧き出す乳白色の湯をそのままかけ流した、伝統的な湯小屋はまさに必見。谷に位置しているので、紅葉の時期だと周囲の山が燃え立つ中の入浴になります。湯・雰囲気・景色の三拍子の揃った、さすがの名湯ぶりにほれぼれした一日でした。
施設の説明
旅館自体は近代化されたホテルになっています。日帰りで利用できる露天風呂群は、裏手の小川沿いにあります。
磐梯吾妻スカイラインの通り道にあるので、利用客はかなり多いです。日帰り利用時間が短めなので、山歩きの後に寄ることができないのは残念です。でも、ここだけのために寄る価値のある温泉宿でもあります。
正面玄関だけ見ると、湯小屋があるような宿には見えない近代的な造り。
ロビーの様子。渓流沿いにも関わらず広々。
源泉小屋。川沿いの複数あります。のぞいてみると、石垣で囲まれた池からポコポコと湯が湧き出しているのが見えます。すぐ脇が名物の湯小屋。そのまま木樋で源泉が流し込まれています。10mあるかどうかという距離ですから、限りなく足元湧出ですね。
画像は、公式サイトより。
木樋の中は、硫黄で乳白色に染まっています。
入浴の感想
日帰りで利用できるのは、玉子湯・露天風呂・足湯の3か所です。
1時間利用の制限を考えると、盛りだくさんな設備ですね。この宿、敷地内の移動だけで10分くらいかかりますし。今回はあえていろいろ回らず、興味のある湯で長く楽しむことにしました。
<湯小屋 玉子湯>
本館を通って、裏のせせらぎに出てすぐの場所にあるのが、この宿の目玉である「湯小屋 玉子湯」です。わらぶきの湯小屋は初めて見ました。
脱衣所と浴室が一室になっているのは、東北地方ではよく見かける形式です。湯気で冬でも暖かいので、寒冷地に向いているというわけですね。140年あまり昔から形式を残した建物であることを考えると、湯小屋の大きさには驚かされます。中も当然、総木製。写真のとおり、源泉までの距離わずか10m足らずということもあり、湯の鮮度が素晴らしい。湯はやや青みがかった乳白色。濃厚な硫黄の香りが漂います。
外の景色はなくとも、この建物を楽しむだけでも十分満足。この温度はかなり熱いので、長居は難しいです。出入りしてゆだるのを防がないといけません。すっきりした湯で、体をつつみこむような柔らかさが心地よいです。
画像は、公式サイトより。
<露天風呂>
今回利用しなかったのですが、男女別の露天風呂があります。せせらぎに沿った湯で、紅葉を眺めながらの一湯もいいですね。
画像は、公式サイトより。
<足湯>
場所がちょっと離れているのですが、露天風呂からさらに下流に行くと足湯があります。けっこう歩いたところにあるので、利用している人は少ないようですね。
温泉施設名 | しのぶたかゆ 信夫高湯温泉 旅館玉子湯 |
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住所 | 福島県福島市町庭坂字高湯7 |
TEL | 024-591-1171 |
日帰利用時間 | 10:30~14:00 |
日帰料金 | 300円 |
定休日 | 冬期:月曜・金曜、 その他:水曜 |
泉質 | 酸性・含硫黄-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉 |
公共交通機関 | JR福島駅より福島交通バス。 高湯温泉行き。玉子湯前バス停、下車1分。 |
周辺地図 | |
公式サイト | http://www.tamagoyu.net |
訪問日:2012年10月