丹沢東麓、七沢温泉にある明治10年創業の老舗宿「中屋旅館」に行ってきました。
湯治宿の雰囲気を残す大正時代の旧館も見どころ。国内屈指の高アルカリ性を誇るお湯も楽しみの一つ。
日帰り時間も長いため、登山の帰りでも十分利用できます。
丹沢東麓は渋めの温泉地が点在
丹沢東麓は、七沢温泉以外にも飯山温泉やかぶと湯温泉、広沢寺温泉など小規模な温泉地が点在しているのですが、どれも隠れ家的な雰囲気で温泉街といった感じではありません。
江戸末期から湯治地としての体制が整えられていったと言われていますが、現在でも湯治色が濃いエリアになります。
厚木の市街地からそれほど離れていないにもかかわらず一軒宿がそれぞれ佇んでいて程よくひなびているし、自分でお気に入りの宿を見つける楽しみ方になるのでまさに温泉探訪に浸れます。
同じ界隈にある七沢荘がスーパー銭湯方針なら、激渋系温泉宿なら中湯旅館といったところ。いい感じに差別化されていますね。
施設の説明
「中屋温泉」は七沢温泉の中心街にある明治10年創業の老舗温泉宿。
周囲は街灯も乏しく、夜に訪れると玄関前にも関わらず真っ暗。周囲に何軒も宿が並んでいるとは思えないほどです。本当にここ神奈川?
旧館は大正時代に建てられた木造建築。お風呂に行くときに通ります。
内装もこれぞ湯治宿といった風情で、東北の温泉地に迷い込んだかのようです。
内部の雰囲気もよく、歩いていて楽しいです。照明は抑えめでお客さんもほどんどいませんが、わびしさや怖さは感じられません。木のぬくもりのせいでしょうか?
入浴の感想
お風呂は内湯と露天風呂の2つ。うれしいことに日帰りでどちらも利用できます。
<露天風呂>
日本庭園風の露天風呂。
谷間にあるので展望はありませんが、周囲は石で囲まれ唐傘があったりと意外と彩り豊か。写真ではとても狭く見えるかもしれませんが、意外に広いです。
小規模ながら心地の良い空間です。温度は若干熱めですが、涼んでは入浴しての繰り返しできます。浴槽以外も広いので湯冷ましでまったりするのには良いですね。
入浴中は、湯の掛け流される音だけが響く中、夜空を見上げながらと、実に湯治らしい気分に浸れます。
湯は無色透明。七沢温泉らしい力強い湯で、けっこう湯疲れします。後からぐったりくるのであまり長湯はしすぎないほうが良さそう。
消毒の臭いもほとんどしませんでした。
<内風呂>
こちらも小規模な浴室。清潔感のあるタイル張りの湯。
湯の鮮度は内湯のほうがわずかに良い印象でした。湯疲れは内湯のほうが強かったのです。
近くにある七沢荘は湯がなまり気味なので、お湯狙いならこちらのほうが良いのでは?浴槽の規模を絞り、利用客も少ないはずなので。
温泉施設名 | 七沢温泉「中屋旅館」 |
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住所 | 神奈川県厚木市七沢2750 |
TEL | 046-248-0008 |
日帰利用時間 | 11:00~19:30 |
日帰料金 | 1,000円 |
定休日 | 年中無休 |
泉質 | アルカリ性単純温泉 |
公共交通機関 | 厚木バスセンターより神奈川中央交通。七沢温泉バス停下車徒歩1分。 |
周辺地図 | |
公式サイト | http://www.nakayaryokan.com/ |
訪問日:2019年5月