箱根七湯 塔ノ沢地区の共同浴場「上湯温泉浴場」をご紹介します。
老舗旅館「環翠楼」と同じ源泉を使用。もちろん完全源泉掛け流し。箱根の共同浴場の中で最もレトロでいちおしの温泉です。最寄りは塔ノ沢駅ですが箱根湯本からも歩けます。付属の駐車場が非常に使いにくかったのですが、函嶺洞門のそばに公共駐車場ができて便利になりました。
施設の説明
建物はちょっと古びていますが、箱根界隈でもワビサビのある共同湯です。箱根湯本から歩ける距離だし、最寄りには塔ノ沢駅があるので、ついで寄りができますね。休憩室が2Fにありますが値段が高いので、利便性は微妙か?なにもないし。
駐車場はダートの3台置き。国道に直角に面しており、分かりにくく入車しにくいので注意。
何度も閉鎖の危機に陥りながらも現状を保ち続けていますが、建物の老朽化は否めません。個人的にはこのレトロさが好きなのですが、町営ではなく地区の持ち物ということもあって建て替えの時期=閉鎖の可能性がかなりあります。
入浴の感想
<内湯>
自動販売機で協力券を買って、受付に渡します。内湯は男女別。小さな脱衣所のあとに内湯が1つ。改装したのか、タイル貼りの浴槽はとてもきれいです。飲泉できるとのことですが、湯口が浴槽の水面下なので飲めませんでした。
絹ごしのような滑らかな湯触りの心地良い湯。印象としては、宮ノ下の太閤湯をやわらくした感じ。源泉温度が低いため加温しており、ちょっと熱めの43度。箱根湯本の弥坂湯のような硫黄臭はなく、湯そのものの芳香を楽しむ感じ。湯の感じは湯本と同じではと思っていたので、いい意味で違うことに満足です。箱根七湯とはよく言ったもので、各地を回ってみると結構違いがありますね。
体感的には、箱根湯本<塔ノ沢<宮ノ下の順に濃厚さが違うように思うのですが、最もバランスが取れているのが塔ノ沢と思います。宮ノ下も大好きですが、湯が熱く風呂上がりの後に疲れが残るのでリラックス感はこちらのほうが上。
地元の常連さんの話では、東関東大震災直後は湯の温度が急落してしばらく休業していたが、今は戻っているとのこと。
訪問日:2011年5月