箱根七湯の一つ、旧街道の温泉宿「芦之湯温泉 きのくにや」を訪れました。
泉源豊富な源泉かけ流しの数々はどれも上質。箱根最高の湯の一つ。大涌谷などの造成湯と比べると違いに驚くはず。しばしば日帰り利用が停止されるのが玉に瑕。
芦ノ湯温泉は、きのくにやを含め2件の宿が立つ静かな温泉地。箱根の駒ケ岳の山腹、標高800mの地点にあります。江戸時代、温泉番付では上位に位置づけられ、山岳信仰登山の後に温泉につかることがブームになりました。
施設の紹介
きのくにやは、江戸時代中期に開業した老舗旅館で、芦ノ湯で唯一日帰りを受け付けている宿です。敷地内には庭園もあり、休憩室、別棟の飲食所もあります。シーズン中は入場制限があるほど大変混み合い、お断りになるときもあります。
箱根では、旅館日帰りとなると目玉の浴場は開放しないことが多いのですが、こちらでは特徴ある湯を存分に楽しめます。宴会場を休憩室として無料開放しているのもポイント高いです。
入浴の感想
日帰りでも旧館の貴賓殿、新館の湯香殿の両方に入ることができます。
内湯 大浴場 貴賓殿
5種類の源泉を流し込んだ内湯です。壁には源泉ごとに浴槽に流し込むパイプがあり、とうとうと湯が流れ込んでいます。
それぞれ温度も香りも大きく違います。飲泉もOKで、利き酒ならぬ利き湯ができます。
浴槽自体は循環式ですが、源泉の投入量は多いので新鮮です。設備自体はごく普通です。
5種類のうち、2つほど特徴を挙げておきます。
十三番の湯
33度くらいと一番ぬるい。硫黄臭が強い。
達磨の湯
一番特徴のない湯。投入量は多い。投入量は少ないが、とても熱い。ぬるすべあり。
露天 貴賓殿 山風の湯
2種類の源泉を流し込んだ露天風呂です。もみじなどを配した庭園が目の前に広がっています。行ったときは霧が立ち込めていて、幻想的でした。湯は特徴があまりなく、循環のせいか若干なまっています。設備自体はごく普通です。
内湯 大浴場 湯香殿
柑橘系の香りのある白濁湯が楽しめます。湯は、非常に細かい湯の花のためかとろみがかっています。爽快感あふれる名湯です。
露天 湯香殿 神遊風呂
芦ノ湖を模した露天風呂と、一人用のつぼ湯が楽しめます。大木が周囲に立っており、山のいで湯の雰囲気抜群です。
42度くらいの熱い露天風呂と、33度くらいのぬるいつぼ湯の温度差が心地よいです。
つぼ湯は、薄く濁っており強い硫黄臭があります。ぬる湯好きにはおすすめ。
本館玄関のそばにある源泉
温泉施設名 | きのくにや |
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住所 | 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根110-1 |
TEL | 0460-83-7045(本館) |
日帰利用時間 | 11:30-15:00 |
日帰料金 | 1,200円 |
定休日 | 混雑時は入場制限、お断りになることあり。 |
泉質 | 単純硫黄泉(弱アルカリ性、低張性、高温泉) |
公共交通機関 | [伊豆箱根バス] 箱根湯本発 元箱根行 芦ノ湯前下車 徒歩0分 |
周辺地図 | |
公式サイト | http://www.hakone-kinokuniya.co.jp/ |
訪問日:2005/9