箱根七湯の一つ、姥子温泉を訪ねました。 大涌谷から桃源台に降りる途上にある山の温泉。 姥子温泉は、目の湯として知られ、金太郎が子供のとき目を治した伝説があります。 着いたときは、大湧谷の硫黄臭があたりを覆っていました。姥子は硫黄泉ではありませんが、雰囲気を盛り上げてくれますね。
施設の紹介
周囲を森に囲まれた木造建築、箱根には珍しい湯治の雰囲気の残る日帰り専門施設です。
著名な箱根の天山の買収により、湯治宿から日帰り温泉施設に転換しました。 湯治宿時代の部屋を個室開放しているので、特に紅葉時はすばらしい眺めを部屋にいながら体感できます。
運営の仕方は非常にユニーク。 隠れ湯、湯治場としての雰囲気を維持したいという経営者の気持ちから、宣伝なし、飲食なし、原則個室利用とハードルも高め。 一日15人ほどしか来ない(というか来させたくない)ので、常に静寂。 客も分かっているのか、いつ行っても実におだやかな時を過ごせます。 時に高すぎという意見も出る秀明館ですが、実際のところは利益度外視なのです。
通路は柔らかな雰囲気
奥は湯小屋。手前の通路は個室(旧湯治部)
入浴の感想
湯治宿らしい落ち着いた本館から、渡り廊下を通って離れに移動。結構奥にあります。途中は個室と土間を改造した休憩所。
<浴場>
大浴場と家族風呂(追加料金必要)があります。
一押しは浴場。 浴室の奥の崖から源泉がとめどなく流れ出しています。 以前は湯量が少ないときは風呂に入れませんでしたが、今はポンプ汲み出しも行っているので一年中入れるそうです。湯が多いときはポンプも使用していません。
それで大期待の湯ですが、予想通り浴室いっぱいに溢れ返らんばかりの湯で満ち満ちていました。 洗い場(家族風呂でしか石鹸は使えませんが・・・)まで水没状態で、また湯が熱い!洗い場で足を湯につけているだけでもやけどしそうです。 奥の崖からは白糸の滝のように湯が溢れており、奥のほうは50度を超えているのではと思うほどです。 幸い手前の湯舟は、熱交換器で温度を下げているので、42度くらいの常識的な温度です。 ぜひ、雨の後に訪れることをお勧めします。
男湯 奥の源泉があふれ、洗い場も水没している
浴槽の底は、自然のままの石と土。 ここからも少量湧き出しているそうです。
男湯 湧出口 しめ縄の下より細滝のようにあふれる湯
暗くなると、雰囲気は一転。幻想的に。
個室休憩室の感想
部屋の大きさで、お値段が異なります。
個室休憩室(旧旅館棟)
旧旅館部の休憩室は10畳と広く、2階なので眺めがいい。 閉鎖されている日も多い。
個室休憩室(旧湯治棟)
シンプル・イズ・ベストの旧湯治棟。 6畳くらいだけれど、短期休息にはこちらもいい。 ふんわか座りごごちがいい寝ざぶとんが一押し。 どちらの休憩室がいいかは、甲乙つけがたい。 メンバーと天気にもよるかも。
無料休憩室
共用の休憩室。炊事場との通路はなぜか高さがないですね。 イスと畳の 両方あるので、好きな場所でのんびり。書架があるので、読書も可能。
旧炊事場 奥で天然水が飲めます
温泉施設名 | 秀明館 |
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住所 | 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根110-1 |
TEL | 0460-4-0026 |
日帰利用時間 | 入浴+無料休憩室:15:00~ 入浴+個室 :10:00~18:00 |
日帰料金 | 入浴+無料休憩室:1,800円 入浴+個室 :2,300円-4,000円 (利用部屋により異なる) |
定休日 | 最終木曜日、2月全日 |
泉質 | 単純温泉(明礬泉) |
公共交通機関 | 入り口に秀明館の看板があるが、小さく目立たない。 森林地帯なので建物が見えにくいので通り過ぎないように注意。 [ロープウェイ] 箱根ロープウェイ姥子駅下車。 湖尻方面に下って徒歩3分。 [伊豆箱根バス] [徒歩] |
周辺地図 | |
公式サイト | http://shumeikan.biz/ |
訪問:2012年6月 営業時刻や交通機関のダイヤは現地にお問い合わせください。