塩原温泉郷でも奥地にある塩原新湯の共同浴場をご紹介します。
元々は塩原の温泉地は最奥地の元湯にありましたが、がけ崩れにより集落が新湯に移転したのが始まりとされています。温泉街の真横に爆裂火口があり、今も噴気が上がる光景は、塩原の中でも独特の景観があります。徒歩範囲内には、湖や湿原など自然の楽しみがいっぱい。塩原バスターミナル周辺とは異なり、交通の便の悪い地区ですが、おすすめです。
新湯地区には、むじなの湯、寺の湯、中の湯という三つの共同浴場があります。寺の湯、中の湯は、爆裂火口で蒸気還元により温泉を作っていますが、むじなの湯のみ、浴槽の底に直接源泉が湧き出す形になっています。
施設の説明
共同浴場「むじなの湯」を紹介します。
バス停からは、一段下がったところにあります。場所は近いですが、路地裏にあるのでちょっと分かりにくいです。外見はプレハブ小屋。入口扉の壁面には、協力金を入れる箱があります。
入浴の感想
狭い脱衣所を抜けるとすぐ内湯。強酸性のため、石鹸の類は使用不可。
<内風呂>
外観のプレハブとは異なり、中は板張りの素敵な内湯。外観に入るのをあきらめる人もいるみたいですが、もったいないです。風呂は内湯1。浴槽が変なところで仕切られているのは、元は混浴だった浴槽を2つに分けた名残です。
源泉の湧き出る岩場にスノコを置いた構造になっていますが、奥のほうはスノコがなく、底は岩そのものです。脇の岩盤に穴が開いていて、そこからも湯が流れ込んでいます。湯は非常に熱く、すぐに全身を入れられないほどです。44度以上あるかも。公共湯3つの中ではむじなの湯が一番熱いということなので、熱いのが苦手な人は他の湯がよいかも。金曜日は湯の入れ替えのため、50度を越す激熱となるそうです。湯を飲んでみましたが、強烈な酸っぱさと苦味があります。後でのどが焼けるので、飲んじゃだめです。蒸し風呂もあると聞いたのですが、場所がよく分かりませんでした。
周辺情報
水芭蕉の咲く大沼、新湯富士があり、2時間半程度の散策で回ることができます。車でなければ、大沼から新湯富士経由で、新湯爆裂火口、新湯温泉というのが一番景色が劇的に変わりお勧めです。
大沼の水芭蕉
訪問日:2004/3