松本から上高地の途中にある一軒宿「坂巻温泉旅館」を訪ねました。
トンネルの間にある非常に気づきにくい立地ですが、それだけに周囲は深山そのもの。すぐわきを流れる梓川は温泉成分で赤く染まっています。
かつては県道の位置が違い、宿の前を通っていました。今も、廃止されたトンネルや橋が旧道の存在をアピールしています。これが坂巻の独特な景観を生んでいます。
施設の説明
日本秘湯を守る会会員の宿です。
数年前にリニューアルしたのか、内部はとてもきれいです。大きな梁の目立つ和風建築。玄関先に源泉を汲む水場があります。
入浴の感想
内湯1、露天風呂1。
内湯と露天風呂は離れているので、一度着替える必要があります。
<内湯>
内湯は2F。玄関から上がってすぐ。湯船は3人くらい入れる広さです。温度は熱めで45度くらい。
川の水が赤茶色に濁っているのに、宿の湯は無色透明。実に不思議ですが、上流の中ノ湯は川と同じ色なので、ちょうどこのあたりが泉質の分かれ目なのかも。
湯船には、白い羽毛のような湯の花が舞っています。入ってみると湯の鮮度の良さは隠しようもありません。これは素晴らしい。湯の成分のせいか、湯がたゆたっているのが分かります。
コップが置いてあるので、飲泉も可能。薄塩のスープのような口当たりのいい味です。
<露天風呂>
1Fロビーの脇の通路から露天風呂へ出られます。露天風呂の目の前は梓川の断崖。国道沿いにも関わらず、周囲は静かで山野の光景が広がります。まさに秘湯ロマンを独り占め状態。
対岸が源泉だそうで、宙吊りの給湯パイプが引かれています。温度は、外ということもあって適温。湯の花は内湯より少なめです。
温泉施設名 | さかまきおんせん 坂巻温泉旅館 |
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住所 | 長野県松本市安曇4460 |
TEL | 0263-95-2453 |
日帰利用時間 | 11:00-16:00 |
日帰料金 | 500円 |
定休日 | 年中無休 |
泉質 | ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉 (低張性中性高温泉) |
公共交通機関 | [バス] 松本電気鉄道 新島々駅より上高地行きバス(アルピコバス)、坂巻温泉下車。 もしくは、JR松本駅より、高山行き特急バス。同 坂巻温泉下車。 |
周辺地図 | |
公式サイト | http://spa.sakamaki.ne.jp/ |
訪問日:2009年7月