ドゥブロヴニクから、高速バスを使って現地1泊2日でボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルに行ってきました。
日帰りツアーでは4時間程度と滞在が限られるので、現地滞在がおすすめです。
それでもツアーと同じくらいの金額。高速バスは日本からネットで予約できます。
ドゥブロヴニク夕方発なので、実質正味1日の行程ですが、モスタルは昼と夜でかなり風情が違うので満足です。町滞在はやはり1日使うに限りますね。
ドゥブロヴニク発モスタル行きバスへ
ドゥブロヴニク(Dubrovnik) 17:15 → 20:15 モスタル(Mostar)。
日本から高速バスをWEB予約可能。ドゥブロヴニクのバスターミナルから出発し、何か所かトイレ休憩をはさんで、モスタルへ。ボスニアヘルツェゴビナに入った途端、照明が少なくなり、舗装も悪くなります。
今回利用したバス予約サイト
日本から予約可能。メールでE-Ticketが入手できるので、現地バス事務所に行く必要もなし。
途中のバス停も含めたダイヤの記載があったりと便利。
Get by Bus
https://getbybus.com/en/bus-from-mostar
arraiva(旧autotrans)
モスタルはMostar EastとMostar Westの二つのバスターミナルがあり、観光地のスタリモストに近いのはEast(モスタル駅前)の方なので予約時注意。
国際バスになるので、予約完了時に提供される本券と控えを必ず印刷しておくこと。控えで国境検査をしているので、ないと怒られます。
Mostar Eastは、モスタル駅前のバスターミナルです。不審な人は見かけませんでしたが、街は照明不足でかなり暗い。
駅前の公衆トイレは明かりが落ちていて使用できませんでした。
ホテルまでは駅前の幹線道路をスタリ・モスト橋方面に向かうだけ。
街灯に照らされた家が銃弾で穴だらけだったり、砲撃で穴が開いていたりで、ホラー気味。
Hostel Musalaに宿泊
民宿なので場所が分からないか心配でしたが、事前に連絡しておいたので道路でオーナーさんが待っていてくれました。口コミサイトで立地は良いが分かりにくいと書いてあった理由が分かりました。完全に民家で看板もないのですね。Booking.comの所在地図も間違っています。
このお宿、オーナーさんが大変親切で素敵な方。部屋も広くて調度品が素敵な団らん室、広々とした寝室があり、ドミトリーとは思えない快適さ。テーブルがある中庭もあります。
夜の散歩
夜ご飯を食べにスタリ・モスト橋へ散策。
レストランは23:00まで営業していて、散歩している人たちも多いので不安なく散策できますね。
川の対岸にある地元料理の名物店「SADRVAN」で夕食。
スタリモスト周辺では一番美味しく、お値段も控えめ。
ひき肉のミニハンバーグ「チェヴァプチチ」
肉の種類が選べてピタパンに挟んでサーブ。
どっしりとしたボリュームがあり、ピタパンに大量に染み込んだ肉汁が美味しいけれど、かなり脂っこい。これだけでもおなかいっぱい。
スープもトルコ風味。
写真は昼間に撮った肉の串焼き「シシャリク」
総じてトルコの影響が濃い料理群。見た目のアッサリさと異なり、香辛料の利いていて味わい深い。このギャップがトルコ系料理の面白さ。
トルコ本国ほどの繊細さはなく、どことなく田舎料理風な風味なのが面白い。ここだけかと思ったけれど、後日訪れた複数の店でも同じような傾向があると感じたので、これがバルカン半島流なのだろうか。
バザールで買い出し
観光地ではクロアチアの通貨クーナが大体使えました。ユーロが使える場所もあるようですが、レートがかなり割高です。
せっかくなので現地通貨の兌換マルク(KM)を入手。これで現地通貨でしか買えないバザールが利用できるようになります。クロアチアの物価の半分くらいなので、量り売りの果物も安い。
・ザクロの100%生絞りジュース 2マルク
・パン1個 1マルク
・ブドウとみかんが合わせて1Kgで5マルク
これだけ買っても580円(2019年現在)くらいと格安。
ムスリム側を町中散歩
真新しい建物がならぶクロアチア側に対して旧市街の雰囲気が色濃いムスリム側。
観光で歩くならムスリム側だけれど、同じ町なのに見た目からしてはっきり違ってしまっているのは印象的。ムスリムといっても人種が同じなので、見た目に違いはない。
死去通知に故人が信奉する宗教のマークがあってどちら側かすぐにわかるようになっているのは、内戦前からなのだろうか?クロアチアでも見かける表記ですね。
内戦後は、民族で住む地区も会社も異なってしまったと聞くので、分断はまだ色濃いと感じます。
クロアチア側を町中散歩
ネトレバ川の対岸にあるクロアチア側は新しい建物が目立ち、こぎれいな様子。道も広いけれど、街歩きの楽しさとしては今一つ。
大雨の後なので、川は濁流。これは名物の橋からの飛び込みはできそうもありませんね。
スタリモストの両岸に立つ塔は両方入れます。
スタリモストのクロアチア側の塔は有料。展示物は内戦時の写真があるくらいで見どころとしては弱く料金も高いです。塔から周囲を眺められますが、あまり見えません。
ムスリム側の塔は市営のため無料。内部は昔の水道施設でもあり、入口に反して中はとても広くて見ごたえ十分。こちらだけでいいんじゃないかな。
スタリモスト橋は、特徴的な山なりのデザイン。内戦中に破壊され再建されたが、橋のたもと側は以前からの部分が残っているが石材の違いで判ります。
Youtubeに橋が破壊される瞬間の動画が掲載されていました。涙が出そう。クロアチア側が迫撃砲で破壊したそうですが、よく狭い橋に当てられたものですね。
T字路の真向かいの家が流れ弾で穴だらけだったり、倉庫の鉄扉に内側から貫通した銃穴があったりと、街並みがご近所感あふれるのどかな路地なのに、激戦地ぶりの名残があまりにも多い。
うちの地元で仮に戦いになったら確かにこうなるなと変に納得させられてしまう胸をつかまされるような実在感がある。これは確かに住めないね。よくここまで復興したよ。
ドブログニク行きバスで帰還
昼間なので窓口も公衆トイレも営業中。
キオスクやミニスーパーもバスターミナルの近くにありました。
モスタル 12:30 → 15:45 ドゥブロヴニク