インドの世界遺産ハンピ村 マタンガの丘の行き方(直登・寺院・アチュータラヤテンプルの3ルート)

インド世界遺産の村ハンピに行ったらぜひ行きたい、日の出・日の入りの名所マタンガの丘。

直登、ジャイナ寺院、アチュータラヤテンプル経由の3ルートをご紹介します。日の出なら最短で登れる直登ルート。高所が不安な方はジャイナ寺院経由がおすすめです。アチュータラヤテンプルはかなり遠回りになるので、日の出を見に行くときは間に合わないと思います。

主要3ルートのご紹介

ハンピ村からマタンガの丘に登るには、3つの主要ルートがあります。

  • 直登ルート
  • ジャイナ教寺院ルート
  • アチュータラヤテンプル経由ルート

正式な案内板がないため、現地旅行者の話や旅行記ではどのルートの話をしているのか一定しないのがつらいところ。

どのルートも照明が一切ないので、暗くなるとまったく歩けなくなります。直登ルートなら、夜明け前の白みはじめた時間帯から宿を出発しても十分間に合うので無理はしないように。途中足場の悪いところも通るので、両手は開けておいたほうが良いです。

実際に行ったときには、日の出では往復直登ルート、日の入りは行きを直登ルート、帰りを寺院経由にしていました。

この他にも地元の道が何本かありますが、ハンピ村中心部には抜けないので省略します。OpenStreetMapを見ると他のルートも確認することができます。下山時に誤ってこれらの道に入り込んでいく人を見かけるので要注意。

マタンガの丘の入り口から登山開始

早速、マタンガの丘(Mathanga Hill)へ登山口へ向かってみましょう。

丘は名所にもかかわらず案内看板がありません。また道中にトイレはありませんので、宿で済ませておきましょう。

どのルートもハンピバザールのバススタンドから石象があるアチュータラヤ・テンプルへの登り階段までは一緒です。

直登とジャイナ教寺院ルートの場合、アチュータラヤ・テンプルへの登り階段をそのまま登るのではなく、手前の広場の右端(後述の地図の赤線が直角に曲がっているところ)に細い登り道があります。

直登ルート

ハンピのバススタンドからマタンガの丘に直登するコースです。景色の素晴らしい一押しルート。

最短時間で登頂できるので日の出を見るのに便利。間に合わなくても途中からでも周囲の光景を一望できます。断崖ばかりなので高所恐怖症の人にもつらいかも。

ハンピ村の広場の右端にある階段から登っていくと丁度勾配が収まったところで稜線に出ます。ここで直登と山腹のジャイナ教寺院の2ルートが分岐します。

分岐路にある「Way to Hill」と書いてある石の方向に進むと直登できます。(藪気味でちょっと分かりにくいですが、山頂方面に目を向けると見つけられます)

直進すると寺院ルートです。便宜上寺院ルートと呼んでいますが、近くをすり抜けていくため寺院の目の前は通りません。

ジャイナ教寺院ルート

ハンピのバススタンドからマタンガの丘に巻道で登るコースです。

直登コースより少しだけ時間がかかりますが、立派な石段があり安全に登れます。天気が悪いときや高い所が苦手な方向け。

下山で使用するときは石段を下り切ったところで分岐しているハンピ村の外に出る道に間違えて下りないように注意。ほぼ道なりで、同じ標高で丘を回り込むように進むのが寺院ルートです。

アチュータラヤ・テンプル経由ルート

ハンピのバススタンドからマタンガの丘にアチュータラヤテンプル経由で登るコースです。

入口が分かりにくいのと所要時間長めのため、朝日を見に行くには適しません。周辺の散策の途中ルートとして使うのが良いかと。

アチュータラヤテンプル経由の場合は、いったんテンプルまで行ってから分岐路を探すことになります。分岐路付近はめぼしい目印もない草原で、今回ルートを見つけることができませんでした。アチュータラヤテンプルは窪地にあるので朝夕のどちらも暗くなるのが早いのです。

他の方のブログにルート紹介がありましたので、参考になさってください。

インドまとめ インドNo.1の絶景!ハンピ・マータンガ丘への複数ルートを攻略する

直登ルートはダイナミックな巨岩の登り

直登ルートは巨大な岩場に作られた階段をひたすら登っていきます。ハンピのバススタンドから山頂までは、約40~50分くらい。

巨大な丸岩が積み重なった光景はちょっと屋久島に似ていますね。写真は日の出後の下山の光景。白線の内側を歩けばおおむね安全です。浮石もほぼありませんでした。手すりもなく崖下が丸見えなので、予想以上の高度感。高所恐怖症の人には厳しそう。

上から見た参道。実に力技で作っています。転ぶと途中で止まれるところが乏しいので、崖下まで真っ逆さま。雨でぬれた日は行かないほうがよさそうです。

登るにつれて周囲の景色が一変していきます。下では見えなかった山並みや森林がくっきり。

眼下にアチュータラヤ・テンプル。

小柄なお猿さんがたくさんいて、手荷物を取ろうと引っ張ってくるので注意。かなり力強いですし、不意に襲ってくるのでよろけます。ペットボトルは特に狙われていました。

山頂のお堂でまったり至福のひと時

山頂はかなりの広さがあるので、大勢来ても十分余裕があります。お堂の屋上がベストスポット。2人だけ座れそうな岩なんかも周囲にはあって、カップル御用達といった感じです。

待っている間のゆったりした時間がほんとうに楽しい。同じ宿の人とお話ししたり、ぼーっと過ごしたり。月並みだけれど「悠久」という言葉がここほど似合うところもないと思う。

ここには物売りで雰囲気を台無しにする商人もいません。ハンピが旅人に評判高いのは、せわしないインドにあって緩やかなひと時を楽しめる村だからじゃないかと思います。

日の出の時間では、チャイ売りの少年が来ていましたが、彼も控えめです。観光村化がかなりすすんだハンピですが、この雰囲気が続くことを祈るばかりです。

帰りは安全な寺院経由で下山

寺院経由ルートは、危険な場所はほぼありません。山頂のお堂からいきなり始まる階段また階段。階段に使われている石柱は全部人力で運び上げたんでしょうねぇ。大変な労力ですよ・・・

このルートは、直登よりも20分ほど余計にかかるので、朝日を見るときに登ると時間が足りなくなりそうです。また途中が山影になるので周囲より暗くなりがちです。だから下山路として使うのがおすすめ。圧巻の景色を眺めながらひたすら石段を降りていく実にフォトジェニックな散策を楽しめます。

かつてのヴィジャヤナガル王国の王宮は隣の丘の裏になるので見えませんが、緑豊かなインドの大地を眺めるのもオツというもの。

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