クロアチアの世界遺産「プリトヴィツェ湖群公園」に行ってきました。
スプリト発で、極力移動時間を無駄にしないで済むバスルートでご紹介します。スプリトを夕方まで観光し、現地前泊で朝一番から空いている公園を散策する欲張りプランです。
前日まで大雨洪水警報で心配しましたが、増水で大迫力な滝を楽しむ散策になりました。
ピンポイントアドバイス
現地で気になった点をまとめておきます。
- 公園は上湖と下湖に分かれている。1日で両方回るなら現地前泊が無難。
- 下湖は日帰り観光ツアーのコースになっているので混雑しがち。朝一番に回ることをおすすめ。
- 公園内ホテルに泊まると、1日券で2日間入場可能。付近のプリトヴィツェ・イエラの民宿だとこのサービスは受けられません。
- トイレは複数ある入口と船着き場の側のみ。
- 散策コースには食事処がまったくありません。
旅行書に載っている食事処はホテル近辺なので、時間が惜しい。あらかじめ前の街で買っておきましょう。 - 増水時は、随時ルートの解放・閉鎖が行われます。閉鎖の案内板などは一切ありません。
スプリトからプリトヴィツェへは、夕方発のバスが便利
前日スプリト滞在のため、Polet Vinkovici運行のスプリト17:30発、プリトヴィツェ22:30着(金曜日のみ)のバスに乗りました。車掌さんに泊まる宿を伝えておくと最寄りの場所で降ろしてくれます。
このバスだと、夕方までスプリトに滞在できるのが魅力。ネット予約不可なので、現地予約が必要。私はスプリト・バスターミナルで前日に購入しました。
別会社運行のスプリト昼発、プリトヴィツェ夕方着のバスなら毎日運行でネット予約可能。前日キャンセルできない便ですが、保険としてこのバスも予約していました。
夜のプリトヴィツェは満天の星空
プリトヴィツェのバス停から予約した公園内ホテル「ホテル ベルビュー」までは街灯がないので懐中電灯がほしいところ。近くに集落がないため、車はすごいスピードで飛ばしているので、横断注意です。バスは全員が横断するまでライトで照らしてくれていました。
バス停のある国道からの満天の星空は必見。天の川もばっちり。ホテル前だとがっかりするほど星が見えなくなってしまいます。コツは目に見える範囲に照明がまったくないところで観察すること。
ホテルで朝食後、荷物を預けて出発
ホテル ベルビューは国民宿舎風。WIFIはロビーかレストランでのみ利用可能。朝食はバイキング形式。
宿泊者は荷物を無料でロビーに預けられます。他の宿の客も有料で預けられるという情報がネットにありましたが、真偽は不明。
増水で遊歩道はルート寸断
前日まで大雨洪水警報だったので、湖は拡大中。遊覧船乗り場P1からP3に続く湖畔の周遊路は沈んで魚がいっぱい。P2も沈没中。
どの遊覧ルートが通れないのか、窓口でも最寄りのエリアしか分かっていない。他のエリアは最寄りで聞いてほしいとのこと。水量によって状況は刻々と変わる模様。
これで戻りの時間がまったく読めなくなってしまいました。今日は最終の昼便で夕方にザグレブに戻るだけなので問題ないですが、短い観光時間を予定していたら危なかったです。
途中であったツアーガイドも道行く客に聞く始末。どこまでは行けた、あそこから先はダメだとか、コミュニケーションが問われます。
湖岸遊歩道、行けるところまで・・・やっぱり駄目だった
この先は道が湖に消えていく。大雨の後なのに透明度は失われていないのはさすが。
場所によっては、埋め尽くされるぐらい魚でいっぱい。
洞窟を抜けて湖水地区へ
下湖のちょうど中間地点、ST1近くから洞窟を通り、湖に降り立ちます。この洞窟、地面がツルツルでものすごく滑りやすい。最後の方は手すりもありません。
洞窟を抜けると水に隠れた木道が。他のお客さんたちも目をまん丸。これは抜けられるのか?靴を脱いで裸足で横断。
ヴェリキ・スラップ大滝(veliki slap)までの道は滝と一体化
大滝までの木道は溢れた水に飲まれ滝頭と一体と化しています。それでも通行許可されている不思議。
ここを通るお客さんは、妙にハイテンションになってる。もちろん、自分も。
柵もない木道から落ちたら10m以上の落差を谷底まで落ちることになる。たぶん死ぬ。幸い、水流がそれほどきつくないので、遊歩道は歩くこと可能。
二重の虹が素晴らしいね。
ヴェリキ・スラップは落差78m、湖に合流する支流にあります。台風の土砂降りの様な有様のため、これ以上近づいた写真はなし。滝の近くは目を開けるのも難しい。滝が発する大風にあおられながらなんとか歩ける状態。普段は滝の目の前まで行けるそうですが、滝のすぐ下は鉄砲水で溢れかえっており、近づくのは大変危険。
戻ってきたところで、ルート閉鎖。危ないところだった。閉鎖のマークは赤い〇印。なぜx印でないのだろう。
対岸の高台から見た大滝。中段の滝に足を浸していたというわけ。先に知っていたら、怖かったかも。
旅行書などでよく掲載される湖の写真は国道側の高台にある展望台から撮れます。地元のお客に聞いたところ、ハイシーズンは観光客の列で身動きができないほどで、下湖だけで倍くらい時間がかかるそうな。今日のような人がまばらなのは貴重とのこと。
P3から大滝に行く途中にある滝も間近に見える良所です。
園内バスでST1からST3へ移動。上湖の散策へ
園内バスで一気に最上流のST3へ移動。最終バスが一番早いのがST3なので、ST3からST2方面まで戻るルートがおすすめ。
上湖は下湖とは異なる繊細な風景で歩いて楽しくなる道。
よくこんな場所に木道を作れたと感心しきり。水深もまちまちで補修が大変そうです。
木道の上に板が置かれているという粋な心づくし。濡れる心配なし。・・・ここだけなら。
規模の小さな滝は、高層湿原のような雰囲気。上湖と下湖は植生も少し違うようで、観察していて楽しいです。
紅葉に染まる湖もいい。
どこまで歩いても滝が現れ、数は覚えきれないほど。それぞれ個性があるので飽きません。
湖をせき止めた石灰棚。下に行くほど段差が大きくなっていきます。
浸水した遊歩道を進め
途中から遊歩道は浸水。登山靴ならそのまま通行可能。途中の沢は丸太で足場を作って通過。協力し合って移動するので、みんなと自然に仲良くなるね。
無常!船着き場P2は終日運休に
通常は船着き場P2から対岸のP1に戻り、すぐにバス停に戻れるようになっているが、本日は浸水のため運休。P1に停泊した船に向けて手を振ってもダメ。
P2から歩いてバス停までは1時間以上かかります。看板はないのですが、遊歩道の途中(園内地図の(11)の箇所)から築堤を登ると園内バスの道路に復帰できます。地形的に道路まで登り超えられそうな場所はいくつもあるのですが、内戦時に地雷原になった場所なので自重します。そこからホテルへ直行。
途中、バスまで時間がないというインドの方を見かけたのでバス停までご案内。年収くらいの費用をかけてビジネススクールに通うため来欧したそうで、いろいろ話ができて楽しかった。無事にバスに乗れそうでよかったね。
ホテルに帰還、荷物を回収して、バス停へ
バス停近くにはトイレがないので、あらかじめホテルで利用しておきます。
バス停はホテルから5分程度の国道にあります。ホテルから国道に出たら、右折して50mほどスプリト側に進んだところ。屋根付きで4人程度座れる椅子あり。
乗り合いタクシーがザグレブ行き250knで勧誘に来ていました。意外に安いですが、話しぶりからしてたぶん割引価格。
このバス停は、似たルートのバスが何本も通るので、予約したバス会社を覚えていたほうがいいです。乗る予定の17:50発のバスは20分遅れで到着しました。
ザグレブに到着、ホテルへ
ザグレブバスターミナルに20:00到着。トラムに乗ってホテルへ。22:00くらいまでレストランが開いているので夕食も問題ありません。
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