京都祇園祭といえば勇壮な山鉾。眺めるだけでなく自分でも引っ張ってみたいと思いませんか。
実は、鉾曳き初めでは一般の方でも引くことができるのです。鉾建ての風景を眺め、鉾曳き初めを楽しめる穴場な楽しみ方をご紹介します。
山鉾建てを見学しよう
公式サイトで山鉾建ての日程が公開されているので、組み立てている通りに行ってみました。組み立てる日は通りによって違うようなので、どの通りで見るかはその日次第です。今回は四条烏山から一番近い室町通りと新町通りの鉾建てを見に行きます。
祇園祭の最中だけに観光客は普段より多いですが、山鉾巡行の日ではないのでまだましですね。
祇園祭山鉾連合会
山鉾「北観音山」
新町通りにあった、完成状態の「北観音山」。2階部分へ直接乗れるように民家から渡し廊下が仮設されていました。祇園祭がいかに町にとって重要か感じられる一幕です。
重厚な足回り。車輪に鉄を張ってありませんね。牛車のような古式ゆかしい造りです。京都に限らず、各地の山車は場所によって足回りがかなり違うので、見どころの一つじゃないでしょうか。
縄で縛り上げた中枢部は、どうやって組み立てたのか想像できないくらいギッチリ止められています。
化粧直しをしたそうで、年代物とは思えないほどピカピカです。
赤い絨毯と金箔飾り。豪華絢爛とはまさにこのこと。いくら見ていても見飽きません。目の前で十二分に山鉾を眺められるのも、鉾建ての日ならではですね。
道路の両脇では、電線に接触しないようにカバーが掛けられていました。
舁山「鯉山」
同じ通りで組み立てられていた舁山。
舁山「黒主山」
こちらも同じ室町通りで組み立て中。
完成するとお神輿にように担ぐので、これは仮設の足回り。
古民家と舁山の取り合わせは実に絵になりますね。
老舗織物商「誉勘商店」では大垂れ幕がお目見え。
山鉾 鉾曳き初め
いよいよ鉾曳き初め。公式サイトでは開始時間が掲載されていますので、直前に来ることも可能です。
長い綱にみんなで取りつきます。お神楽衆も雅な曲を奏で始めました。
この綱、本当に長くて写真に見えてるところでまだ半分です。先頭には棒を持った先導役が付き、いよいよ動き始め。
ちょっとした下りでも速度が出るようで頻繁に注意が飛びます。
道は直線のように見えて微妙に左右にズレているので、場所によっては電線まで数メートルもないほど接近してしまいます。小回りは効きにくいので、先導の指示で細やかに調整。このあたりのバランス調整も含めて試引きなのでしょうね。
本日は、新町通りで北観音山と南観音山の2つの山鉾が同時に試引きしているので、前方の山鉾を眺めながら通りを1往復。通りは750mあるので、1時間強かかります。途中で抜けるのは自由なので、他の人のためにも交代してあげましょう。
公式サイト
祇園祭山鉾連合会