オーストリア航空で行く、中欧・シベリアの機窓風景をご紹介します。
窓際からの風景とはいえ、なかなか訪れることが難しいエリアが堪能できるこの空路。写真を撮って、後から場所を特定するのも楽しいものです。見どころは、中央ヨーロッパ大平原、ウラル山脈、北極海、シベリア平原、ロシア沿海州の山並み・海岸など。
ウィーンより出発
ウィーン シュヴェヒャート空港より、オーストリア航空成田行きで出発です。機材のB777-200は改装が終わったばかり。椅子も設備も最新です。
背もたれに枕があるのは、小柄の人にはうれしい機能。
パーソナルモニタは、タッチパネル式。見られる映画の数も多いですが、日本語対応は少な目。内容は謎のインド押し。
ウェルカムドリンクです。お菓子にお国柄が出るのが国際便の楽しみの一つですね。
離陸1時間で、夕食がサーブされます。キノコ和えのペンネを選んでみました。パンはオーストリア航空名物の温めたパンです。カゴに入れて席まで持ってきてくれるのですが、種類も結構あります。黒パンほどモソモソしていないので、食が進みますね。デザートも甘さ控えめです。一時期より味が落ちたという声もありますが、機内食としては十分と思います。
タトラ山脈上空通過中
スロバキア・ポーランド国境付近から見える、雪山。中欧を代表する名山「タトラ山脈(Tatry Wysokie)」です。2500m前後の山が連なるスロバキアの国旗にも描かれた地。後で現地の写真を見てみましたが、北アルプスのような光景のようですね。
タトラ山脈の脇から、ポーランドに入っていきます。
ベラルーシ上空通過中
ポーランドからベラルーシにかけては、ひたすら農作地が広がります。この2国とても似ていて、上空からは区別がつきません。真下に見えるのは、首都ミンスク第2空港。
実は標高が低いウラル山脈
今回期待の見どころの一つ。ウラル山脈に到着です。旅行ではまず行くことがないので、車窓からだけでも見てみたかった土地です。最初の感想は、あれ、低い?最高峰は1,895mのナロードナヤ山なので、有名な割には大きくありません。もっと迫力あるものを勝手に期待していたので意外でした。それでもついに見られたことで、感無量です。
空路図を見ると、ウラル山脈南部を横断していきます。
行きのシベリア横断も、見どころたくさん
せっかくですから、成田発ウィーン行きの風景もご紹介しましょう。
シベリアと言えば永久凍土。タイガを複雑に曲がりくねって流れる川、ひたすら真っ直ぐ進み道路。
人が住むには到底向いていなそうな土地ですが、意外に人の営みが多くみられます。
とても時間の早い朝ごはん
朝5時の朝食。照明も落とされ、暗い中でのご飯です。オムレツを選択。今回もホカホカのパンでお替り自由。
寝ている人も多く、とても静かな中でのお食事です。
ロシア沿海州
長かったシベリア横断も、終盤。樺太にほど近いロシア沿海州の2000m級の山の上を飛んでいます。沿海州は海の間際まで高い山が続くため、ほとんど人の住んでいる様子がうかがえません。所々にあるダムが、人の存在をアピールしています。
北海道の西側から、日本海へ進んでいきます。
ついに日本海に到達
山地が切れ、唐突に日本海に飛び出しました。写真だと見にくいですが、水平線まで続く見事なリアス式海岸。このあたりは完全に観光エリア外です。ヨーロッパから延々ユーラシア大陸を横断してきたわけで、海外旅行をしたと実感する瞬間ですね。
成田空港到着
日本海に出てからは、成田空港までは一っ跳び。無事9時頃に日本の地に到着しました。途中経路の景色は本当にすばらしかったですが、おかげで寝不足です。うれしい悲鳴というやつですね。後は思い出をかばんに詰めて家に帰るだけです。