夜行列車で行くプラハ・ウィーンの旅 (EN477 METROPOL)

ヨーロッパ国際夜行列車、ユーロナイト メトロポール(EN477 METROPOL)に乗って、プラハからウィーンまで利用してみました。

ドイツのベルリンを出発。チェコのプラハ経由で、オーストリアのウィーンが終着。国際列車らしく、周辺の国々から途中駅で連結されてくる車両たち、また切り離され去っていく・・・ほとんど1両ごとに行先の国が違うというのは、印象的な体験です。

この列車、定番の観光地を、安く・時間を無駄なく移動できます。プラハ出発が深夜0:01と大変遅いことが難点ですが、ぎりぎりまでチェコ国内を観光できるのが魅力です。チェスキークルムロフからプラハ ナ・クニゼツィ行きのStudent Agency最終バスに乗っても、楽々乗り換えできる点もポイント高いです。

列車は公式サイトからは予約できません

チェコ鉄道、ドイツ鉄道、オーストリア鉄道、いずれの公式サイトからも予約はできません。駅で直接購入するか、代理店から購入する必要があります。ダイヤ情報は検索できます。自分は、プラハ初日に中央駅の国際線売り場で購入しました。英語も通じましたね。

この車両、なぜか各鉄道のダイヤ検索では、途中駅のウィーン・メイドリング駅行き(Wein Meidling)と表示されますが、ちゃんとウィーン西駅(Wien WestHbf)まで運行しています。

チェコ鉄道公式サイト(英語)

http://www.cd.cz/en/

プラハ中央駅(Praha hl. n.)

駅前公園の雰囲気は大変悪いので、メトロ利用で来るのが無難です。

駅構内は、深夜にも関わらず照明が非常に明るく、警備員も頻繁に巡回しています。 深夜なので構内のレストランは終了。旧市街周辺で食事を済ませてから来るのが良いです。

注意すべきはトイレ。夜間は駅のトレイが閉鎖されてしまいます。最寄りのトイレはメトロで隣駅のムゼウム駅前のマクドナルド(24時間営業)。話には聞いていましたが、本当にトイレが全く使えないのは、唖然とさせられます。

簡易寝台車クシェット(2等)

EN477 METROPOL (from Berlin Hbf  to Wien WestHbf)

車両ごとに専任の車掌さんがいます。切符を見せて乗りましょう。この列車、確認しただけでも、ロシア、ウクライナ、ポーランド、チェコ、ハンガリーの列車が連結されています。デザインも違うので、見ていて飽きません。設備も違うようで同じ列車だからといってクオリティまでは統一されていないようですね。

今回乗るのは、ハンガリー鉄道の寝台車(couchette T6)。

この車両は座席車。座席で夜行は疲れそうですが、結構お客が乗っています。

車両片側全部を使った通路。幅は狭め。スーツケースで通ったらぎりぎりでしょうね。

客室

部屋は、防犯のため2重に鍵をかけられます。車掌さんからも必ず鍵をかけるようにと忠告。プラハから乗ると、深夜なのにドアを叩いて同席客に開けてもらうことになります。トイレは事前に行っておいたほうがいいですね。

本来3段ベットx2列の6人用の部屋ですが、本日は3人利用ということでベットも2段づつ設置されていました。枕やシーツも置いてあります。感心したのがベッドの機構。2段利用のときは、ベッドの高さを中段に固定できるのです。上・下段とも高さが確保できるのでニッコリ。

ベッドは寝台車より落ちるとはいっても、日本のブルートレインよりも広く、クッション性も不満はありません。一見、ペラい板なのによくできていますね。

上段のシート

上段は扉の上に荷物置き場があります。かなりの高さがあるので下から直接手が届きません。置き場も狭いので、大きいものは置けなさそうです。

下段のシート

下段はベッドの下に荷物を置けます。クシェットは寝台車よりも安全性が低いので、貴重品は身に着けて寝たほうがいいです。

夜間、中欧をひた走る

チェコの国境駅(Břeclav)に到着。さっそく、東欧諸国の車両が切り離されていきました。時折止まったときに眺められる夜のとばりに沈んだ町が幻想的です。昔からの街を結ぶ関係上、線路は蛇行しているため時折揺れますが、郊外に出ると静かになっていきます。次は、隣国オーストリアです。

朝食のサービス

到着駅に着く前に車掌さんが持ってきてくれます。パンと飲み物。飲み物はジュースやコーヒーなどからの選択式。乗車したときに希望を伝えます。ホットコーヒーは熱々でしたが、フタがついているのでこぼれる心配をしないで済みますね。

ウィーン西駅(Wien WestHbf)に到着

ウィーン内を大きく周回するように進んでいくので、ちょっとした車窓観光気分です。郊外住宅街など、観光では訪れることは少ない地域を眺められるのもいいですね。さっそく、通勤の人たちが歩き始めていました。

ウィーン中央駅、ウィーン・メイドリング駅を経由して、いよいよ終点です。

ウィーン国際列車の玄関口、ウィーン西駅に到着です。この駅は、建物自体が巨大ショッピングセンターのようなもの。スーパーや銀行、服飾など店もたくさん入っています。到着時刻帯だと、開店しているのはキオスクくらいです。

コインロッカーはホームにあります。駅正面口から見て右側。ふつう目を向けない死角のようなところにあるので、場所の割には分かりにくいです。

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