クロスバイクで伊豆諸島の八丈島を一周してきました。
1日で周回できる手ごろな大きさ、ヒルクライムに最適な山ありと自転車乗りとしては一度は行ってみたいところ。温泉、郷土料理も良いのがうれしいですね。東京から手軽に行ける亜熱帯です。
キャンプ地の底土野営場から北方面 から左回りで回ります。補給地の少ない北部を暑くないうちに回れるので、1日で回るならおすすめですね。1周だと電動アシスト自転車では、バッテリが持たないので輪行のメリットが生きるルートどりでもあります。
今回は、島内一周と、船での輪行(帰路)編です。
八丈富士ヒルクライム編は、こちらの記事をご覧ください。
八丈島一周北部
(底土~大越ヶ鼻~南原千畳敷~八重根港~大坂)
キャンプ地の底土野営場で、クロスバイクのメンテと動作確認をしてからスタート。
やっぱり朝一のサイクリングは最高。北部はあまり勾配がないので快速走行できますが、さっさと抜けるにはもったいない絶景。途中何か所も釣り場に降りる細道がありますが、100m近く下りる場所ばかり。ちょっと辛そうですね?
大越鼻灯台
最北部の灯台到着。ここまでくると八丈小島がよく見えますね。ヒュッと動いたものがと、脇を見るとイタチがそばを歩いていました。
南条千畳敷
なだらかな坂を一気に下って、溶岩海岸の千畳敷へ。海底洞窟あったりと、ダイビングの名所です。真っ黒な海と大地、波だけがただ白いという目に映える光景。
八重根港
青ヶ島行きの還住丸が出る港。今日はお休みのようですね。プレハブの待合室が、また味がありますね。
大賀郷 玉石垣
そろそろ南部に向けて標高を稼ぎ出してきました。この付近はかつての中心的な集落だったそうで、みごとにサイズのそろった玉石垣が続いています。100m以上下の海から運んできたことを考えると、目の前の石垣だけですごい作業量です。それだけに富裕の象徴であったとか。
大賀郷 古民家
保存古民家です。八丈島方式という建築様式があるそうで、高床で通風がよいように作られているのだとか。確かに、暑いこの日 でも、中は涼しい。
大坂
南部に続く峠路。実にシンプルな名前。長大な橋が峠のトンネルまで続いています。その前はいったい道をどうやってつけていたんだと思う崖っぷりです。
振り返ると、素晴らしい光景が。この島と海の配置がなんとも絶妙です。夕日も綺麗とのことですが、ここで夕日だとテント場までは6kmあるので真っ暗かな。でも来る価値大ありですね。
八丈島一周南部
(大坂~中之郷~末吉~登龍峠~底土)
峠自体には名前がありません。大坂のトンネルを越えると一気に南部の集落へ下っていきます。八丈島のもう一つの火山部分です。こちらのほうが古い火山の分、風化が進んで複雑な地形になっていますね。南部は温泉の宝庫なので、そちらも楽しみです。
裏見ヶ滝と温泉
島周回道路からちょっと外れて、滝の裏側を通ることができる中之郷の「裏見ヶ滝」へ。ジャングル然とした風景のなか、シャワーのように流れる滝。全然濡れずに滝の裏側に立てるなんて不思議ですね。この近くには、渓谷そのままの露天風呂があるので、ぜひ。
結局海まで下りてみました。天然の港とよく言いますけど、ここは本当に手つかずですね。転げ落ちるような急坂(自転車も走行不可だけれど、もし走ったら前転か?)の先にある溶岩岩でできた岸壁。新しい箇所はコンクリートだけれど、岩部分はそのまま手を触れていないのが素晴らしい。
乙千代ヶ浜展望台
アップダウンが結構ある南部。予想以上に時間がかかります。ちょっと残り時間が心配になってきました。途中見つけた展望台。登ってびっくりの景色。解説の地元の方の話だと、下の海岸では直接温泉が湧いていて、そのまま入浴できる場所もあるとか。後で下りて歩いてみましたが、確かにむっとした熱気を感じました。海を露天風呂から見下ろせる末吉温泉に入ってから、再スタート。
登龍峠(ノボリョウトウゲ)
底土に向けて最後の登攀。きついと言われる登龍峠です。ところがあっさりクリア。あれこんだけ?という感じ。それよりも 登龍峠の展望台が本当の峠よりもかなり下にあったほうが驚き。ここでもびっくりなポイントは、それよりも強烈な向かい風で下り坂にも関わらず速度が0!になったこと。サイコンで40km/h近く出ていたのが完全に止められるとか、風の力は凄すぎる。
今日は夜祭、八丈島太鼓の勇壮な音が島に響き渡ります。
夜は有名な「あそこ寿司」で島寿司をいただきます。
さようなら八丈島
伊豆諸島の名物、朝一番の本日の就航港の案内が響く。
風の影響で、停泊する港が変わるのですよ。底土港なら200m ほど、島の反対型の八重根港なら5kmほど。勾配がないので、神津島ほどじゃないにしてもテント装備では大変。 時間の余裕もないしね。本日は、底土港でした。
行きは欠航した御蔵島も本日は就航。
トビウオが何十尾も飛び跳ねる中、港に近づきます。黒潮が直接吹き付ける港のため、桟橋は波をかぶりまくり。波に濡れながら声を上げて走ってくる乗客たち。島のお巡りさんが、踏ん張って濡れているのが印象的でした。島の人たちと手を振り合い、またの再開の声を掛け合いながら出航。
三宅島も就航。2日間、欠航していたので、GW前半から帰れずにいた人たちもようやく帰れてホット一息。
スコールが迫ってきました。はっきり目で見える、スコールの端っこ。
東京湾に入りました。すると、派手な電飾が動いてきます。びっくりしましたが、これは豪華客船レジェンド・オブ・ザ・シーズ。次は神戸港へ向かうようですね。
竹芝桟橋へ無事帰港。
今回の記事は2部構成です。前編はこちらです。