磐梯吾妻スカイラインの浄土平にある「吾妻小舎」の山小屋ごはんをご紹介します。
年季の入ったログハウスは1934年(昭和9年)生まれ。スキー客のために鉄道省仙台鉄道局が建てたもの。当初からふもとのぬる湯温泉が運営委託されていましたが、今は正式にぬる湯の経営です。
西洋式のログハウスの日本第1号が 、1933年の長野県上高地の上高地帝国ホテル(建替のため現存せず)なので、現存では最古級でしょう。あめ色の組み木は美しく、年を経た建物だけが醸し出せる風格があります。
有名な観光地にある割にはあまり知られていないようですが、この山小屋に行くだけに来るお客さんもいるくらいなので、期待が高まります。
夕食
夕食は食堂でいただきます。地の物で作られた料理は量も豊富。春巻き、姫りんご、トウモロコシ、 野菜の煮物、野菜たっぷり味噌汁、アケビの味噌炒め、漬物。
アケビの味噌炒めは、秋ならではのメニューですね。苦味があるものですが、ご飯が進みます。
食後に、アケビの中身もいただきました。車で持ち込みできるという立地の良さもあるのでしょうが、これだけ野菜が豊富な山小屋ごはんは初めてです。
小さな小屋ですので、揚げ物も熱々が食べられます。これは大規模小屋ではできない贅沢で、山小屋であることを忘れそうになりますね。
朝食
シンプルだけど、量は十分な朝食。ハムサラダ、味噌汁、漬物、小鉢、納豆、海苔。
ご飯がおいしい。標高が1600mと低いこともありますが、お米自体も良いものなのでは。
吾妻小舎での一コマ
せっかくなので、内部の写真も公開。実に絵になる小屋なので、写真も撮りやすいです。
冬季のために2階にも入口。
寝室は2階。地階と天井部分、屋根裏の3段式。ハシゴで 移動します。写真は天井部分。
屋根裏の寝室。
寝室は談話室も兼ねています。天井が高いので、とても開放感がありますね。
山小屋だと、利用客の数の割には談話室が狭すぎて、おしゃべりが億劫になることがあるものですが、こちらは違います。必ず人が集まる場所なので、 会話が始まりやすいのもいい。中央には、いい味の薪ストーブ。
夜は、寝室や通路にランプが灯ります。ランプの灯心が焦げるジ・ジ・・・ という音と、油の臭いがとても雰囲気があります。ランプは意外に明るいんですね。ランプのみの宿は初めてですが、周囲を照らすには十分です。
1階の食堂。天井にはランプがズラリ。
吾妻小舎発、おすすめ散歩
せっかくのお泊りなので、吾妻子富士の日の出が楽しみ。歩いても大して遠くありません。
元々スキー小屋なので、風の弱い立地を選んで建てられているそうです。小屋の方の話では、小屋で風が強いときは、山頂は荒れていることが多いそうです。・・・そう、今日みたいに。
日の出の吾妻子富士は飛ばされるかと思いました。夜の散歩もお勧め。外は満天の星空です。野営場付近は湿地帯のため高い木がないので、小屋から100mばかり歩くだけで視界が広がります。
紅葉盛りの磐梯吾妻スカイライン
吾妻小舎サイト
吾妻小舎の公式サイトはありませんが、実質上の公式サイトがこちら。
http://www.bekkoame.ne.jp/~kakurai/mount/azuma/azuma.htm