伊東温泉「東海館」－かつての名旅館のお風呂を日帰り利用

伊東温泉は、伊豆半島の東側の付根にある温泉地。古来からの名湯として知られて、今なお多くの温泉宿・共同浴場が健在です。今回は、名旅館として知られ、現在は日帰り利用の「東海館」をご紹介します。

施設の紹介

「東海館」は、現在は伊東市の観光施設です。高級旅館として、文豪を始めとして多くの客を引き付けてきましたが、廃業後も存続の声は大きく、観光施設として生まれ変わりました。宿泊はできなくなりましたが、日帰り入浴は健在です。

入浴の感想

受付は玄関で。混んでいる時は、順番が着たら教えてもらえます。大小２つの浴場がありますが、日によりどちらか限定となります。複数客利用が前提ですが、けっこうタイミングを融通してもらえるので、実質個人風呂を楽しめることも多いです。１時間が上限ですが、入浴には十分でしょう。この値段で、シャンプー備え付けありとはすばらしい。

建物こそ古いですが、日帰り入浴再開にあたり、伊東市で改修しているので、くたびれた感じは全然ありません。既存の状態をできる限り保存しての修復のため、ほぼ旅館時代のままの形を留めています。

＜内湯　大浴場＞

クラシカルな円形浴場。５人くらいでいっぱいの大きさ。獅子の口から湯があふれています。この円形浴場、なぜか新しい施設では見かけません。建設当時流行った形式だそうで、箱根界隈の古い宿や共同浴場ではよく見かけます。湯は源泉掛け流し。利用者が少ない分、湯がとても新鮮。透明無臭のくせのない湯。さわやかな湯そのものの香りが心地よさげです。温度は４３度くらいでしょうか。浴室が湯気でこもりぎみなこともあって、意外にのぼせます。

＜内湯　小浴場＞

２人用くらいの扇型の浴槽。旅館時代の女性風呂だそうですが、この広さだと現代なら家族風呂ですね。こちらの湯口はタコです。