東伊豆 湯ヶ野温泉「福田家」に行ってきました。
伝統的な日本家屋の旅館に伊豆石をふんだんに使った素晴らしい内湯はぜひ体験していただきたい。河津周辺では一押しの温泉の一つ。
川端康成の伊豆の踊子の執筆地の一つで、館内には所縁の品々も展示されています。
施設の説明
河津桜で有名な河津町から天城峠方面に少し進んだところにあるので、周辺観光のついでにも寄りやすい立地です。
国道からも近いですが、川沿いに下ったところにあるので直接は見えません。
湯ヶ野集落の狭い道を下って、菜の花の咲く渓流にかかった木橋を渡るといぶし銀の老舗旅館が目の前に。
強豪ぞろいの伊豆半島の温泉でもかなりの上位と思いますが、河津桜の時期でさえ空いています。
館内には、川端康成ゆかりの品の展示などがあり、ミニ博物館のようになっています。
外観も別送建築のような素晴らしいたたずまいですが、内部の渋さも相当なもの。あめ色の木目の室内は、長い時間を経て初めて得られる美しさ。静謐な時間がただ流れます。
入浴の感想
日帰り入浴は、露天風呂か内湯のどちらかを選択しての1時間貸し切り制。
一押しは内湯です。
脱衣所で着替えてから階段を下りて内湯へ。
階段を下りて内湯に入るのは歴史が古く源泉が近い施設に多い構造で、源泉位置と高さをそろえて浴槽を配置しているため、湯も鮮度が良いことが多いです。この浴室を見るだけでワクワクが止まりません。
内湯浴室は、青みがかった伊豆石で全体が作られていて、床も大きな切石で出来ています。これは目を見張る素晴らしさです。年代を経た浴室だけが持つ石の風合い、摩耗した床の丸みもまた良い。湯船はヒノキ造りの枡形。
建築当初からでないとこの構造にはできないと思われるため、当初からの設計なのでしょう。
壁面には飾りタイルがはめ込まれいるのが、京都の銭湯のような和洋折衷な感じを与えてくれます。
こんな浴室で、湯の注がれる音だけを聞きながらのんびり過ごせるのですからたまりません。
湯は無色透明、すっきりした湯加減。完全源泉掛け流しです。湯の投入量も多く、湯船から惜しげもなくあふれ出ています。
湯の温度はかなり高く長湯は厳しいため、出ては入っての繰り返し。クセが少ない分、幾ら入っても疲れが出ない。通常、温度が髙ければかなり疲れることが多いのですが、このリラックス感は不思議です。
河津周辺の湯と似ている部分も感じますが、海岸沿いの温泉群はコクのない湯のきつさを感じさせるのに対して、こちらはあくまでマイルド。鮮度は言うまでもなく最高。河津周辺地区では最高の温泉といって過言ではありません。
温泉施設名 | 湯ヶ野温泉「福田家」 |
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住所 | 静岡県賀茂郡河津町湯ヶ野236 |
TEL | 0558-35-7201 |
日帰利用時間 | 10:00~16 |
日帰料金 | 700円 |
定休日 | 年中無休 |
泉質 | 硫酸塩泉 |
公共交通機関 | 伊豆急線河津駅より湯ヶ野バス停下車、徒歩3分 |
周辺地図 | |
公式サイト | http://fukudaya-izu.jp/ |
訪問日:2018年4月