2018年に国登録有形文化財に登録された温泉宿「源泉亭湯口屋」に行ってきました。
木造2階建てのかやぶき屋根の建物で、明治4(1871)年ごろにつくられました。内部のラウンジの梁や屋根も飴色になっていて歴史を感じさせます。つげ義春が訪れ、ロビーにはサインが残されています。
岩瀬湯本の湯元であり、湯口屋玄関前にあるコンクリート作りの共同浴場も管理しています。こちらは残念ながら一般客利用不可。
1300年の歴史を誇る岩瀬湯本温泉の由来
今から約1300年前の弘仁9年(818年)、病に倒れた第52代嵯峨天皇を助ける為、祈祷師のお告げのあった“陸奥の国 岩瀬の郡の西、二岐山の麓の鶴沼川のあたりに出ているお湯の湯あか”を求めて、家来の3人がこの湯本の地を訪れました。
持ち帰った湯あかで、たちまち病は治り、それに感謝した天皇は、弘法大師自ら彫った像のひとつを奉った温泉八幡宮(ゆぜんはちまんぐう)をこの地にお建てになり、3人の家来をもここに住まわせ、いつまでもこの温泉を守ることにしました。これが、湯本温泉の始まりと言われています。
現在まで湯守の家系がこの時の子孫だと伝えられているもの歴史ロマンを感じさせますね。
施設の説明
明治期の古い建物ですが、それを感じさせないがっしりした造り。戊辰戦争で官軍に利用されるのを防ぐために宿を含む村のほとんどの建物は焼いたそうで、この出来事がなかったらさらに古い建物が残っていただろうことを考えると残念です。
泊まると、夕食は囲炉裏端でいただけます。宿は農家もやっており、地元の食材を使った食事ができます。雰囲気もよく宿の人もとても親切なので、ぜひ宿泊もおすすめします。
(公式サイトより)
玄関に入ると、アメ色の大階段がお目見え。
(公式サイトより)
囲炉裏。宿泊時の食事もこちでいただきます。
入浴の感想
レトロな内湯1つのシンプルな作り。
<レトロ感あふれる内風呂>
1Fより階段を下りたところにある、半地下構造の内湯。一面タイル張りです。照明も控えめで、楕円の湯船は、ノスタルジックな雰囲気。湯は源泉掛け流し。透明で質の良さを感じさせる上品な湯加減です。透明で少し熱いですが、刺激も弱いので何度も気軽に入れます。湯を飲んでみましたが、わずかに塩気がありました。
場所柄、人が多くないので、実質独り占め状態。湯気にかすむ風呂で、湯が風呂に流れ込む音だけが反響する贅沢な一時を楽しめます。
(公式サイトより)
周辺情報
一泊してから、宿場町の面影残す大内宿を見て、塔のへつりに向かうのがお勧めコース。バスこそありませんが、会津側からは意外と近いです。
大内宿
温泉施設名 | 源泉亭湯口屋 |
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住所 | 福島県岩瀬郡天栄村湯本字居平14 |
TEL | 0248-84-2001 |
日帰利用時間 | 8:00~21:00 |
日帰料金 | 500円 |
定休日 | なし |
泉質 | 含土類石膏食塩泉 |
公共交通機関 | [バス] JR東北本線 須賀川駅より、福島交通バス。 二峡またはスキー場行き、湯元口下車。 1時間50分。[タクシー] 会津線湯野上温泉駅より タクシーで15分 |
周辺地図 | |
公式サイト | http://gensen-yuguchiya.com/ |
訪問日:2006/4