丹沢湖の上流の温泉宿、中川温泉の「信玄館」をご紹介します。宿名の由来は、もちろん武田信玄。戦国時代、武田信玄が後北条氏の小田原を攻めたとき、中川上流にある丹沢山塊を横断する犬越路を通過したと伝えられます。
三保ダムから中川渓流を奥へ進むと現れる温泉場
三保ダムを越えて奥地に行くこと4km、もやは渓流となった中川に沿った静かな集落の温泉宿です。明治創業ながら、現在は近代的な温泉旅館のたたずまい。当地には公共の湯もありますが、戦国時代からと伝えられる湯元を持つ信玄館ですから、期待したいところです。
宿の前には飲泉所もある
宿の前には、源泉をそのまま飲める「飲泉所」。湧き出す湯をヒシャクでゴクリ。こちらが戦国時代から伝わる源泉とのこと。ごく薄い硫黄臭いにまろやかな味で飲みやすいです。宿の売店でも、ペットボトルで販売していました。
入浴の感想
露天風呂と内湯を利用可能。湯はどちらも、神奈川県西部に見られる高アルカリ性温泉です。
<露天風呂 千石の湯>
中川を望む季節営業の展望露天風呂。小さいながらも古民家風の風情ある造り。中川の屈折部にある宿なので、渓流を見下ろせるのもうれしい点です。肝心の湯は、温泉循環、消毒あり。飲泉所での湯の特徴が飛んで白湯に近い印象になっていますが、温泉感は残っています。
画図尾は、公式サイトより。
<大浴場 夢幻の湯>
千石の湯と大浴場は離れているため、一度着替える必要があります。体を洗えるのは内湯だけですが、露天は風がかなり入りそうな場所なので問題にならないでしょう。サウナ、露天寝湯もあります。展望はマウンテンビュー。山肌が眼前にあるため、千石の湯の開けた感じとはだいぶ違います。
お湯は強い塩素臭のする残念なもの。設備もきれいで素晴らしいだけに残念でなりません。飲泉場の湯が素晴らしいだけに、あまりのギャップにびっくり。湧出量が足りないのであれば、いっそ内湯は白湯にして、露天風呂に集中投入するなど改善してほしいところです。
画図尾は、公式サイトより。
温泉施設名 | しんげんかん 信玄館 |
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住所 | 神奈川県足柄上郡山北町中川577−6 |
TEL | 0465-78-3811 |
日帰利用時間 | 平日 11:00~14:00、15:00-17:00 |
日帰料金 | 1000円 |
定休日 | 年中無休 |
泉質 | アルカリ性単純温泉 |
公共交通機関 | [電車] JR御殿場線 谷峨駅よりバス。中川温泉下車。 徒歩5分。 |
周辺地図 | |
公式サイト | http://www.shingenkan.co.jp/ |
訪問日:2013年5月