自転車テントツーリングで行く「伊豆七島 新島」

伊豆諸島の新島に自転車テントツーリングに行ってきました。島までは東海汽船で輪行です。

白ママ断崖の純白の砂浜、周辺の島々を眺められる山とバリエーションも豊か。この地方の郷土食もおいしい。

行くまでは泳がないと物足りないかと思っていたのですが、周辺を走り回るだけでも十分面白いです。

利用した新島の羽伏浦キャンプ場は無料の上、調理場・シャワーありという豪華施設です。

 浜松町駅前駐輪場にて

新島を土日で回るとなると、金曜日発の夜行船に乗る必要があります。

事前に浜松町駅前ビルの地下駐輪場に自転車を置いておいて、出発直前に回収することにします。会社員の方でも安心ですね。

浜松町から竹芝桟橋までは輪行装備のまま担いでも15分くらいで到着できます。

東京 竹芝桟橋より出港

竹芝桟橋にて出港を待つさるびあ丸。コンビニも近くにあるので、直前まで買い出し可能。

自転車は輪行袋に入れると追加料金無料。乗船したら船員さんに置く場所を指示してもらいます。

甲板で寝るなら貸し毛布は必須

GW中なので船内の指定席はとれず、「席なし券」で乗船。

席なし券は船内の客室で寝ることができないが乗船可能という伊豆諸島航路ならではの乗船券。今夜は天気が良いので甲板で寝ることにします。

海上は風が強くて寒いので忘れずに貸し毛布を頼んでおきます。寝袋+貸し毛布で丁度いいくらいの温度になります。強風が吹き荒れている日だと毛布2枚でも寒いですね。

甲板で寝る人たちでほとんど通路は埋まっています。多人数グループだと場所を取るのも難しいほど。

トイレに行く経路だと物音で起こされやすくなります。

舷側に近いと波しぶきが届くことも。

竹芝桟橋出港直後、レインボーブリッジの直下を通っていきます。乗客みんなのテンションがMAXに。

伊豆諸島行きの船は、島伝いにたどる生活航路

東京 竹芝桟橋出発の神津島航路。

伊豆大島だと到着時間がかなり早く時期によってはまだ暗いですが、新島なら日の出後に到着です。

大島の岡田港で朝日が上がってきました。

利島は椿油で有名。こじんまりとしたかわいらしさは格別。この写真で見えてるのでほぼ全集落。

新島 黒根港に到着

岸壁はコンテナ運搬や上下船の乗客の邪魔になるので、速やかに離れます。

とはいえ、港に着いた船の光景も伊豆諸島航路の醍醐味。フェリーにない味があるので大好きです。

乗船待合所の前に車が入れないスペースがあるので、自転車を組み立てます。

新島北部の平成新島トンネルは、徒歩・自転車通行禁止

北部の若郷に行く平成新島トンネルが徒歩・自転車通行止めのため公共バスでのみ移動可能。

若郷行きのバスの本数が極端に少なく、見どころも少ないので今回は残念ながらパス。

トンネルを自転車が通れないのは距離が長いのに排ガスを抜く施設がないためとの話を聞きましたが、通行量がほとんどない離島でこの規制は正直疑問です。

都内の規制ルールをそのまま当てはめてしまっているのでは?

新島の最高峰、宮塚山への林道は自転車通行禁止、徒歩はOK

かつて新島ロラン局のあった宮塚山の登る林道は自転車の通行が禁止されています。徒歩はOK。

ルールに従いましょう。林道スペックで急坂、見通しが効かず、ママチャリだと止まり切れないでしょうしね。

補給地点は新島港周辺が中心

新島港中心に食料や飲食店があり、弁当を買える店もあります。

キャンプ場周辺は集落がなく自動販売機以外の買い物ができないので、買い込んでから向かいましょう。

集落を外れると自動販売機もなくなりますが、島自体が大きくないので問題になることはないでしょう。

本村周辺はレンタル自転車店がたくさん

徒歩で歩くには距離がある新島。港がある本村ではレンタル自転車店がたくさんあります。

目抜き通りである都道沿いは完売が早かったですが、裏道の店ならGWでも終日残数がありました。

羽伏浦キャンプ場は施設万全、しかも無料

今回はGWなので、上陸後は早速キャンプ場に設営に行きました。

新島は火山島ですが、新島港から羽伏浦まではほぼ平坦。大荷物でも楽に移動できます。

伊豆諸島の他の島だとアップダウンが大きくて大変ですが、この島は例外。キャンプ客が多い理由の一つなのでは。

島の東側にある羽伏浦キャンプ場は全面芝生の広大なテントサイト。炊事場も広いです。申込は当日現地の受付でOK。

伊豆諸島の他のキャンプ場だと観光協会まで受け付けに行くところが結構ありますが、現地で手続きが完結するので大変便利。これで無料とは驚き。結果的にGWでも楽々でした。

全体的に傾斜地で完全に平らに設置できる場所が少ないのと、樹木が少なく日陰にテントを張れる場所も意外と少ないです。当然人気の場所から埋まっていきます。

敷地内がかなり広いですが自転車ならテントのそばまで持ち込めます。園内の道路は鬱蒼とした林の中で見通しが効きにくいので押して歩きましょう。

水場は入口側。離れた場所にテントを張った場合は水を確保してからテントに行ったほうがいいですね。戻りたくなくなります。

島の東側から周遊開始

キャンプ場からはすぐに白砂の海岸に出られます。朝の涼しい風を浴びながらのんびり巡行。

白ママ断崖の絶景は正にハイライト、ただし落石は頻発

シークレットポイントの看板を目指してまずは海岸へ。

羽伏浦から砂浜をずっと進んでもよいですが、距離がかなりありますし自転車では走れないので、シークレットポイントの駐車場まで一気に進んでみます。

シークレットポイントまでは灌木の細道なので本当にこの道でよいのか心配になります。

海岸を降りると白ママ断崖はすぐそこ。

どうもシークレットポイントとは白ママ断崖手前の海岸のことのようです。

舗装路がないにも関わらず、ウィンドサーフィンに行く車が頻繁に走ってきますが、海岸がすごく広いのですれ違いはまったく問題なし。さすがにスピードも出していません。

役所の看板でも行かないようにと書かれていますが、実際は多くの人が楽しんでいました。

時間がない人はシークレットポイント周辺に行くだけでも景色が違います。ここまでなら安全。

白ママ断崖は真下から眺めると大絶景。

ただ頻繁に落石があるので崖のそばを歩いたり、長居はおすすめできないですね。

大量に転がっている落石で安全エリアを見極めてください。正直ひっきりなしと言ってよい頻度で落ちてきます。

この海岸には干潮時間に行ったため、自衛隊基地のある最南部の神渡鼻まで行くことができました。

神渡鼻からは目の前の早島や遠望で三宅島が見えるので、ハイライトの一つといっていいと思います。

本村集落で地魚のお寿司を堪能

GWなのでどの店も大混雑。

先に受付を済ませて1時間後に来店することにします。

島寿司は身も厚くとてもおいしい。

離島のためワサビが調達できなかったためカラシを使った調理法が作られたとのことです。このカラシと醤油の合わせが素晴らしい。

本村集落のコーガ石建築

集落は名物のコーガ石を使った建物も多く、なかなかに見どころがあります。

コンクリートかと思ったら総石づくりだったり。民家なので観光地としてはアピールしにくいのかもしれませんが、集落をぶらつくだけでもかなり面白いです。

なんと神社までコーガ石でできています。木造を模した造りでかなり凝っていますね。

宮塚山は徒歩で往復。景色は良いが所要時間に見合うかというと疑問

新島は2つのピークがあるのですが、そのうち一つが宮塚山。

空港や集落を見渡せる良い景色ですが、大味な景色ではあるし、往復2時間かかるので観光地としてはちょっと微妙。

この時間を他の散策に充てたほうが良かったと思いました。若郷に抜けられるなら価値があるのですがね。正直、次はないかな。

南部の向山は手軽なプチヒルクライムルート

新島親水公園のそばから南部の向山を回る周回ルートは手軽なクライム。

やっとツーリングらしくなったね。ルート上に自動販売機やトイレはありません。

先端には灯台がありますが、自衛隊施設の敷地内のため、高台から眺めるだけになります。

大峯展望台からは集落や北部が良く見える

振り返って宮塚山方面を眺めてみる。

あまり時間はかかっていませんが、結構登っていますね。

真ん中の道路のように見えるのが新島空港の滑走路。

その奥の樹林帯がキャンプ場です。こうしてみると、なかなかの大自然。

航空レーダー近くの隠れ名所

途中の分岐から行ける航空レーダー施設「新島ボルタック」は隠れた絶景ポイント。

施設直前のカーブの上に白ママ断崖の直上に行く道が隠れています。

地元の人は行っていますが通行止め扱いなので自己責任で。

藪漕ぎで行ったという旅行記を見ていったのですが、当日は草刈りがされ危ない場所には虎ロープが張られていました。

このルートは、突然断崖の縁に着くので、藪状態のときはおすすめできません。

向山から丹後山を経て石山展望台へ

石山展望台はコーガ石の採石場。こちらも絶景。夕焼けを狙って行ってみました。

周回道路分岐から石山展望台までは、コンクリート舗装、一部未舗装路ですが、自転車で通行可能。

岩場主体の風景からの周辺の島々を見渡す光景は東海岸とは趣が異なるので、立ち寄って正解。

展望台から新島港方面へ降りる遊歩道があるのですが、自転車で行ってしまうと、最初こそ車道ですが後半は完全に担ぎになり鎖場のある岩場を1mくらい持ち上げたりとアクロバットな展開になります。

実行して途中後悔しました。これなら周回道路に戻ったほうがかなり早いですね。景色は良かったですが。

湯の浜露天温泉で温泉を堪能

湯の浜露天温泉のある間々下海岸に到着。

夜の雰囲気も素晴らしい場所ですが、道路の照明が限られているので街乗りレベルのライトでは大変。集落以外は本当に見えません。

今回はリチウム電池稼働の強力なライトを持って行ったので万全です。

夜のキャンプ場も雰囲気よし

ここのキャンプ場に来ている人たちは装備が凝っている方も多くて、照明のDIY的工夫など見ていて飽きませんね。

全力で楽しんでいるなー。私が普段利用する山岳キャンプとは全然違いますね。

明日は朝一番で式根島に移動して海岸キャンプを楽しむ予定です。おやすみなさい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。