ウズベキスタンの古都ブハラに行ってきました。
中世の街並みで知られる人々が優しい古都の街歩き。住宅地区が観光エリアに隣接しているので、サマルカンドより地元の方との距離が近いです。歴史的建造物も素晴らしいが、周辺歩きが断然おすすめ。
日本でブハラの地図を手に入れると便利
日本の旅行書では、ブハラの観光エリア以外を詳しく書いたまともな地図がほとんどありません。
地球の歩き方は、中心部こそ万全でしたが、道を端折っている上、方角もズレているので実際の歩きには使えませんでした。旅行人の「シルクロード 中央ユーラシアの国々」(絶版)収蔵の地図は素晴らしい。通りの名前や目印の建物が書いてあるので現地の看板で確認できるし、方角もGPSと比較してみてばっちりでした。公共図書館に所蔵されていることもあるので、ぜひ一読ください。
旅行人ノート シルクロード 中央ユーラシアの国々 [改訂版]
http://www.ryokojin.co.jp/guidebook/57silkroad2nd/silkroad2nd.html
ラビハウズ(Lyab-i Hauz)の南に広がる住宅地を探索してみる
住宅地の路地裏をお散歩。
迷路のように網の目に交錯した道路。キオスクのような小規模なお店くらいで食事できるところはありませんが、床屋やハマム(銭湯)がありました。
小さな礼拝所もたくさんあるのですが、多くは遺跡化しているようで閉鎖されていました。建築デザインはペルシャ式。広場になっているせいか露天の自転車修理店が営業していました。
黄土色の日干し煉瓦で作られた伝統的な家々。
雨どいの飾りが鬼瓦みたいなデザインで綺麗。
京都のように建物の下を潜る通路もありました。
こどもたちは、ボール遊びしたり道端に〇を書いてケンケンしてたりと、とっても元気。チョークで落書きも書いてましたね。
非常に迷いやすい場所ですが、北にひたすら戻れば広場に出ますし、人通りに合わせて適当に歩けば路地内の目抜き通りに出られます。最悪四方に車の通る広い道路があるので1kmも歩けば復帰できます。
ブハラの人たちは本当にフレンドリー。路地を歩くと、お年寄りも子供たちもいろんなところでご挨拶。近所の方同士でも頻繁に挨拶しているようです。100mも歩けば会話が始まるというくらいなので、本当に歩いていて楽しいです。
交差点を横断しようとしたら、おじさんたちが手招き。なにかと思ったらブドウとウォッカを一緒にどうだということで、道端にしゃがみ込んで即席食事会になるといった一コマもありました。
ブハラ市壁が残る外周部
旧コルホーズ・バザール近くの城壁。もともとバザールは街の出口付近にあるものですから城壁沿いなのは納得です。
城壁は風化が激しいものの、かなり残っています。市場付近には修復した城門もあります。なかには円塔の名残もありました。ロシア内戦で白軍が立てこもったため、赤軍により城壁は破壊されたと伝えられていますが、案外残っているものですね。さらに外周の城壁は幹線道路を横断するように残っています。
バザールに行ってみる。食事も実用品もたくさん
昔コルホーズ・バザールと言われていた城壁外にある市場に到着です。
サマルカンドのバザールは観光色がありますが、こちらは完全に地元用。周辺行きのバスターミナルもあります。
マクドナルドのパチモンがあったり、骨付き鶏肉を入れたパイを売っていたり。ラビハウズ周辺で見なかったソフトクリーム売りもいました。定番のスイカやメロンも山積み。目が映ってしかたありませんね。
宿でお茶するときに使う茶碗も1個2000SYMくらいで売っていたので、お土産に購入。観光用でない実用品に惹かれるんですよね。
バラハウズ・モスクで金曜礼拝を見学してみる
イスラムでは金曜の礼拝は重要なもの。通常はモスクは塀に囲まれているので見えないのですが、ロシア内戦の影響のせいかこちらには塀がありません。周辺は公園なので、休憩しながら礼拝が見えるというわけ。礼拝前はモスク内部を見せていただけました。
礼拝では、ムハンマドの奥さんのファティマの話をしたり、雰囲気はキリスト教のミサに似ていますね。最後には大統領の繁栄を祈ってみんなで唱和。ペルシャなどの東方文化圏では、街の支配者への忠誠を示すために中世でも行われていたと聞きますが、現代でもやっているとは。
地元の方と話して教えていただいたのですが、イスラムの挨拶であるアッサラーム・アレイクムに対する返事は、アレイクム・サラームなんですね。初めて知りました。
ホテルにするという宮殿のような建物もモスクの近くにありました。現場監督の方のご厚意で中を見学させていただきました。現場の邪魔になるので、写真が撮れなかったのは心残り。
徒歩圏のブハラは気の向くまま散策するのに向いている
見どころがたくさんあるブハラですが、ほぼすべて徒歩圏で回れるので時間が読めるのが良いところ。ぎりぎりまで粘って、ラビハウズから頻発しているマルシェルートカでサガン駅につけば、次の目的地へ出発というわけです。