中央アジアのウズベキスタン自転車事情をご紹介します。周辺国でも人口の多さを誇る旧ソ連国。自転車の普及率もなかなかのもの。街によって主流の自転車が違ったりと、なかなか興味深いですね。道路事情にも触れています。
ヒヴァの旧市街にて。子供たちも元気に走り回っています。メインストリートはきれいですが、路地は未舗装路もざら。崩れた城壁からそのまま滑り降りて、足ブレーキで停止。怖すぎ。
脅威!ブレーキなし自転車
ウズベキスタンの自転車の特徴は、ブレーキ装置をつけていないことだと思います。急坂から走り下るような街でさえ足ブレーキ。店売りでもブレーキはついておらず、ブレーキパッドも全然売っていません。ブレーキ台座もない製品があるあたり、確信的ですね。
自転車のタイプは、都市の地形と収入で違うっぽい
都市によって主流の自転車のタイプが違うのが面白いですね。
古都ヒヴァはママチャリのような一般車が中心で、折り畳みも多い。ほぼスポーツタイプはなし。他で見ない折り畳みが多い理由は、城壁都市のため、街中に段差が多く担ぐことが前提になっているからだと思います。スポーツモデルでもブレーキは取り外してあったりと、メンテナンスの悪さが目立ちます。
ブハラやサマルカンド、タシケントなどの都市部でも、一般型が主流。スポーツタイプはマウンテン一択。こちらはさすがにブレーキ付。収入の差か?日本で見るような有名メーカーは見られませんでした。
自転車店の数は多い。部品も豊富だがブレーキ装備はまず見かけない。
自転車店の数は多く、バザールに行けば、部品や修理だけを扱っている店もたくさんあります。
ブレーキパッドはないのに、ベアリングの部品は多数揃っているのは、塩分のある砂漠の砂が自転車にはツラいからではないかと推測します。自転車店が自動二輪店を兼ねていないのは印象的。子供用自転車がそろっているのは、さすが元ソ連構成国か。意外とアジア圏で子供専用は少ないですよね。
ブハラ、コルホーズ・バザールの自転車店。
大都市らしく、さすがの品ぞろえ。若年者率の高い国なので、店頭は子供用がずらり。
タシケント、ヤンギ・アバット・バザールの自転車コーナー。
中央アジア最大のフリーマーケットの呼び名もあるそうですね。本体も部品も、新品、中古ともに豊富。他店主が言うには、盗品も混じっているとの噂もあるらしい?
ヒヴァ、東口バザールの自転車部品屋さん。
時間限定らしく、午前中しかいなかったです。なんと、自転車のフレームも扱ってました。
ブハラ旧市街の自転車修理の様子。路上修理なり。
道路事情をご紹介。車が車線を守らないのはザラ。
歩道は都市の中心部にしかないので、原則自転車は路肩を走ることになります。幸い、主要道路は舗装されているし、路肩は広めでゴミも少ないです。ただ、車道のレイアウトは自転車の存在を無視しているので、高い中央分離帯で横断困難ということも多いです。
注意が必要なのが、車は反対車線も頻繁に使ってくるということ。峠越えのヘアピンカーブでも大幅にはみ出してきます。タクシーに乗っていて経験しましたが、実にスリリング。車が半身をチラ見させたら追い越しのサインです。車線を守らないのは、トルコやインドも同じなので、慣れるしかないですね。
街も路地も、やたらマンホールが外れているので、歩道や路地も危ないのがミソ。歩道は、建築資材が山積みになっていて、歩けないことが多いです。
郊外では家畜の横断にご用心
牛やロバ、ヤギなどが、放牧で道を闊歩しているのは当たり前。夕方だと厩舎に帰る動物が特に多くなります。これはアジア圏ではよく見る光景だと思います。牧童がいなくても、揃って帰っていくのには、感心しましたね。