トルコの世界遺産パムッカレの最寄り町デニズリ(Denizli)からアンカラ(Ankara)まで高速バスで移動してみました。
トルコのバスは、サービス満点と聞いていましたが、実際に利用してみると日本とは大違いの快適さ。これで料金も安いのですから、うらやましい限りです。今回は、老舗バス会社のKamil Koç(キャミール・コチュ)を利用しました。
デニズリ・オトガル
デニズリのオトガル(バスターミナル)は、珍しく町の中心部にあります。キオスクやレストラン、軽食コーナーあり。イスラム圏だけに、1日5回のお祈り(サラート)のための部屋もあり、ちょうど昼のお祈りを済ませた人たちが続々と下りてきていました。
バス乗り場は、運行会社ごとに分かれていまして、乗り場の上に会社名の看板があります。
乗車券です。予約まではインターネットでも可能ですが、バス会社の窓口で乗車券を受け取る必要があります。昼間ならオトガル併設の窓口を利用できますが、早朝・深夜は閉まってしまうので事前に入手する必要があります。なお、英語は通じませんでした。
バス到着
定刻ぴったりの到着。バスは、ぴかぴかのドイツのベンツ製。
入口の脇に乗務員の休憩室があります。
ウエルカムサービス
出発してすぐに、ウエットティッシュとコロンヤ(レモンの香水)のサービス。さわやかな香りがバスに広がります。トルコといえばコロンヤというほど、メジャーなものらしいです。手にかけてもらうのですが、最初はぬるっとしていますが、すぐにさらさらになります。
その後は、冷たい飲み物と、お菓子のサービス。車掌さんが、品々を折り畳み式の台車に載せて回ってきます。クッキーや飴などお菓子は種類があります。まるで飛行機の様ですね。
途中休憩のアダルヤ・サービスエリア
(Adalya Dinlenme Tesisleri)
礼拝とトイレ休憩を兼ねて、途中何度かサービスエリアで休憩があります。
トイレは有料で、場所により0.5から1トルコリラ。レストランやお土産物、喫茶コーナーがあります。トルコの飲むヨーグルト「アイラン」のコーナーでは、出来立てを振舞ってもらえます。土産物の値段もイスタンブールから比べると全体的に安いです。日本と同じように、現地産の商品があるのがいいですね。
面白いことに、洗車はサービスエリア停車中にするんですね。到着したらすぐに洗車係が来てバスは泡でモコモコになります。おかげで走行中でもバスはぴかぴか。バスがきれいかどうかは、客がバス会社を選ぶ目安になるそうなので、走行中の姿も重視しているのでしょうか。
再びバスはアナトリアの大地を走る
幹線道路の路面状態はまちまち。真っ直ぐな舗装路が続くと思えば、峠路は簡易舗装のヘアピンルートといった具合で、全ルート高速仕様というわけにはいかないようです。途中新たな道路を作っている箇所をなんども見かけましたので、今後良くなっていくのでしょう。草原ばかりで森があまり見かけませんが、山の斜面が羊の群れで真っ白になっていたりと飽きないルートです。
出発して時間が経ちましたので、暖かい飲み物とお菓子のサービスがあります。飲み物は何種類からか選べます。飲み物サービスは結局4回くらいありました。頼めば、そのほかの時間でももらえるそうです。
また、乾燥した車内の湿度を保つため、車掌さんが霧吹きを噴いて回っていました。ありそうでないサービスですね?
首都到着前の検問
周囲が暗くなったなか、バスの運転席からピー・ピーという電子音が。なんども短時間停車しては出発の繰り返し。故障か?と不安に駆られる中、高速道路の路側帯に車が並んでいるのが見えてきました。いや、あれは装甲車のようです。機関砲がこちらを向いているのは気持ちのいいものではないですね。
バスが停車するとともに、MP(軍警察)の袖章を付けた人たちが乗り込んできました。トルコならではの大都市間のテロ犯対策の検問のようです。厳しい時は、全員バスから降ろされて身体検査と聞いていますので、身分証明書だけのチェックということは、通常チェックですね。私の場合は、バスの乗務員さんが日本人だと説明して、チェックなしでした。
終着のアンカラ・オトガル
1時間30分ほどの遅延で、終点のアンカラ・オトガルに到着。到着前に各種アナウンス(トルコ語のみ)あり。途中、遅延予定の案内もあったようなのですが、トルコ語では分かりませんでした。
アンカラ・オトガルは、首都の代表的なバスターミナル。飛行場のような巨大さで、トルコ国内のハブ空港のような存在です。3階建てで、端まで歩くと400mちかくになります。視界の先までバスが並んでいる姿は圧巻。
行先・到着の電光掲示板。表示がスクロールしていますが、便が多すぎてなかなか一周しません。
巨大な建物には、ショッピングセンターやフードコートが併設しています。鉄道アンカラ駅や町中心部へ行くメトロは、地下階から出ています。人がとても多いビルですが、シンプルすぎるデザインのせいか、ちょっと殺風景ですね。
バスが遅れたので、夕食時間がなくなってしまいました。すぐ次の目的地に向かうとしますか。