クロスバイクで淡路島一周サイクリング(通称、アワイチ)に行ってきました。
全長150km、淡路島を沿岸道路で全周するコースです。海岸際の光景、山がちな南淡地域、鳴門海峡大橋と、見どころも盛りだくさん。メカトラブルもあるよ!
前泊か島内泊かが問題だ
1日で一周できる淡路島ですが、東京から輪行となると淡路島で一泊するか前泊が必要となります。
西明石から輪行
東京からなら一択か。駅から明石港までは自走でもいいですが、始発の船便が早いので輪行もおすすめです。
今回は西明石前泊に決定。明石港から少し離れているのが難点ですが、明石より西明石のほうが安い宿が多いのです。新幹線が止まりますから、仕事の後直行してホテルに泊まることも可能です。
大阪方面から輪行
大阪から来るのであれば、いつも混んでいる新快速ではなく、普通か快速で使うことをおすすめしたいです。東京と違って大阪のJRは先頭車両が運転手席前まで椅子があって自転車を置くスペースがないのが困りものです。
島内で一泊
淡路島は島内一泊するには規模が小さいです。周辺地を観光してから島内へ進出するならありかと。
明石港 淡路ジェノバラインへ乗船
日の出と同時に、明石港に到着。港には食べ物を購入する場所がありません。明石駅か岩屋港を出て1.7kmほどの岩屋警察署の側にあるコンビニを利用するのが便利です。
立派な明石港乗り場。たこフェリー時代と違い、明石駅から近いので便利です。
ようやく日が昇ってきました。
連絡船後部に自転車を積載。分解しないでも載せられるのがうれしいですね。ジェノバラインは大小の船があるのですが、こちらは大きいほう。分解せずに10台近く載せられます。
淡路島へ出発! 明石海峡横断中
海峡の風景は最高。いきなりクライマックス。あまりに巨大すぎる大橋。主塔の高さは300mあるといいますから、高層ビルそのものですね。
船は、明石海峡大橋の真下を通過していきます。天気さえよければ、上甲板で眺めるのが最高ですよ。
岩屋港
前半はほとんど高低差のない海岸道路。他の半島や島だったらこうはいきません。初心者向きと言われる所以ですね。
同じ船の人たちも走っていきます。こちらはクロスバイクなんで、抜かされる一方です。
ここが大阪湾であることを忘れるぐらい海がきれいですね。
アート山大石可久也美術館近くの湧水飲み場。周遊道路のすぐそばにあるのですが、隠れた存在になっていますね。
東部海岸、南下中
景色も上々。津名港の洋上に海王丸が停泊中。うれしいサプライズ。大阪湾にただずむ帆船は美しいです。
洲本のスーパーマーケットで、現地ものの観察。ご当地の野菜や魚介類を見てみたが、意外に地物が少ない・・・
ご当地もの発見、淡路島牛乳でのどを潤しましょう。
洲本城(下の城)を通過
建築時代により山城である上の城と、平地の下の城に分かれる洲本城。周回道路は下の城の前を通っていきます。
下の城は今も官公庁が入っているので、当時通りの使い方と言えるのかも。
成ヶ島の砂州に囲まれた由良湾
淡路島の海岸に並行に続く成ヶ島に囲まれた特徴的な湾。明治時代に由良要塞が設置され、今でも山中にはレンガ造りの砲台設備が残っているそうです。
アワイチ最高所をミニクライム、なぞのパラダイス通過
本日一番の登り。アワイチレポートでも一番大変と言われる場所。確かに勾配は強めですが10%はなく、距離も短い。ヒルクライムに慣れていればスルっと通過できます。
民家が少ない南部エリアですが、観光地ゆえか自動販売機の数は多いです。数kmごとにあるので、飲み物には苦労しません。当地の最高所の「立川水仙郷」前にも飲み物コーナーがあります。
立川水仙郷からは一気に海岸線まで降下。
ここでトラブル発生!最も町から離れたところでパンクとは運のない。次の町まで20kmほど。替えのチューブは持ってきていたのですが、バルブ口がホイールに噛みこんでスパナがなければ外れない。これは予想外な展開。その後、自転車修理のできる店を訪ねるが、本日休業。これが後の苦労の複線になるとは。
灘集落を越えて、淡路島最南端へ
大した登りではないがアップダウンはもれなく急坂なので、疲れがたまります。距離が長いと、後からボディーブローのように効いてくるので、まったく侮れません。
自転車向けの登坂中間点の看板。距離や勾配まで書いてある親切さ。道中のある程度距離のある坂に設置されている。体力が切れてきたときには励みになる看板かも。ただ、ここにお金をかける有効さは疑問。それより、鳴門大橋に集落から行く看板を付けてもらった方がうれしいかな。
今まさに刈り入れ時といった稲穂。ため池の青さとのコントラストが本当にきれい。
岬の根本を越えて、福良湾へ
ついに鳴門海峡大橋の最寄り町、福良までやってきました。
福良集落の奥には、大橋まで上がるヘアピン坂あり。距離的には最短コースですが、大橋への推奨ルートから外れるためか、観光案内版はまったくなし。
折り返し地点、鳴門海峡大橋に到着
鳴門岬は幅が非常に狭く、道路1本通すのがやっと。地理的には淡路島最南端はすでに通過しているのですが、出発地点からの折り返しはやはり鳴門海峡大橋でしょう。目の前で横断していく大橋を見れば、ついに先端に来たという感動でいっぱいになります。
ちょっとだけですが、橋も歩けます。目と鼻の先に徳島の大地があるのに、自転車でたどり着けないなんて残念ですね。
淡路島側の取りつき橋もかっこいい。海の上とは思えないくらいきれいです。
先端の道の駅でお食事。淡路島特産玉ねぎをつかったオニオンフライバーガーです。他にもオニオンソフトクリームとか、玉ねぎ尽くし。
播磨灘を望む西部海岸へ
相変わらず怪しいタイヤをだましだまし、旅を続けます。津井の集落までは山岳道路をダウンヒル。
鳴門海峡大橋から湊の集落までは、海岸べりにほとんど家がありません。快適走路ながら、ちょっと単調な道行き。
ジブリアニメに出てきそうな雰囲気のある旧商家。
自転車の最短コースと、海岸沿いを走る県道とは微妙に道が違う場面も出てきます。集落内のポタリングも楽しいね。
五色浜から夕日を眺め
夕日で有名なサンセットラインを通過中。赤く焼けた夕日は見事だけれど、計画通りなら岩屋港で見ていた光景。先が思いやられる。
タイヤの空気圧が低いこともあって、走行速度はかなり落ちている。都志のコンビニで、夜間走行用の電池を購入。鞄の中でライトがついていたらしく、持ってきた電池は切れていた。その後、電池が買える店はなかったので、まだ運は残っている。
夜間走行と連続空気入れ修行
怒涛の連続空気入れ。ついに15分持たなくなった。距離よりも時間に比例して空気は抜けていく。疲れているが、ゆっくり走ると空気入れの回数が増えるだけなので、我慢の疾走。気分的には、タイヤがこのまま持てば岩屋港の連絡船に間に合うと分かっているので気が楽。山で遭難したわけではないので、最悪夜通し歩けばよいだけ。なんだ簡単ですね!
集落がないうえ、海岸道路なので道は真っ暗。写真は珍しく街灯があった場所での撮影。夜間走行するなら2Wクラスの強力なライトが必要。
岩屋港到着
ついに岩屋港到着。あまりに過酷で長い旅は終わろうとしている。ここまで空気入れは60回を超えました。10分前に1便出航してしまったので、1時間待ち。
帰りは小型船。自転車は車いすスペースに置かせていただきました。スペース的に2台が限界ではないかな。
明石到着
ついにアワイチ達成!後は荷物をまとめて帰るだけ。
まとめ
・体力的には楽なコース
距離は150kmあるが、標高差は少ない。きついといわれる南淡路も30分も走れば登りきれるような坂ばかり。
・公衆トイレも自動販売機も豊富
市街地なら5km間隔であり困らない。南淡でも10km以内にはある。
・食堂の場所は限られている
町か観光地にしかありません。長距離を走ることになるので、補給食の携帯は必須でしょう。
・輪行で必要な工具を必ず携帯しよう
メカトラブルで必要なアイテムが足りなかったのが、今回の敗因。必要工具は自転車により異なるので事前にシミュレーションが必要。今回問題になったバルブを止めるナットは本来手で外せるので、雑誌などでもレンチが必要とは書いていない。
参考にさせていただいたルート紹介BLOG
おすすめコースごとに、交差点の移動先などを写真付きで解説。現地で迷わず済む優れもの。ぜひ一読をおすすめします。
こちらのルートもおすすめです
- 自転車ヒルクライム 国道第一の激坂、暗峠を登ってみた
- 六甲山縦走ヒルクライム(逆瀬川~再度山~神戸)
- サブルートもおすすめ しまなみ海道サイクリング
- 夜行フェリーで行く、剣山ヒルクライム(大歩危~貞光)