海外自転車事情。今回はトルコのイスタンブールです。歴史ある古都を、自転車乗りの視点でお伝えします。
トルコの古都、イスタンブールは坂の町
トプカプ宮殿やアヤソフィアのある旧市街はマルマラ海と金角湾に突き出た半島。しかも中央部はリュコス渓谷があるのでへこんでいます。
自転車乗りにとっては、半島=坂の宝庫というのは常識ですよね?10%超えの坂は当たり前です。
この渓谷、どちら側に自分がいるのかいい目印になるのですよ。建物が埋め尽くしているので、いわゆる渓谷という感じはしませんが、地形で分かります。地図で見ると、半島付根の城壁側から中央を進んで、途中から折れ曲がってマルマラ海に落ち込んでいます。
意外!ほとんどの自転車がマウンテンバイク型
劇坂、道がデコボコとあってか、見かけるのも売っているのもマウンテン型ばかり。リアサスもごっついのが載ってます。メーカーは、知らない名前ばかり。ママチャリ型はまったく見かけません。長崎に住んでいるようなものと思えば、この選択は正解かも。他の地方でも、マウンテンバイクをよく見かけたので、起伏のあるトルコでは人気がありそうです。
なぜか劇坂の途中にある、ガラタの自転車屋
ガラタ地区は、同じ種類の店で固まっているので、買い物には便利。海側は電気製品、中腹は自転車、登りきったところは楽器店が軒を連ねます。しかし、劇坂といっていいガラタの坂の中腹が、なぜ自転車屋街なのか・・・ボールでも落とせば、海まで落ちるような場所。人ごみもかき分けるような状態なのに。店前のホイールの展示は種類も豊富で気合が入っていますが、転がってきそうで怖いです。
交通事情は悪い。裏路地は複雑だが雰囲気満点。
大通りは自転車が道路を走ることは考えておらず、車のマナーも悪いのでおすすめできません。車線変更は実に強引。空きあれば押しとおる。この辺はアジアの国だと思いますね。
大通りといっても、旧市街はあまり道幅が広くない上、路面電車のトラムが走っているので、ますます走りにくい。時には、渋滞でトラムのほうがバックして避けるシーンも。新市街は、横断歩道を廃止して地下道になっているので、車道を走るメリットもなし。
路地は、アミダくじのようなクランクの連続で、直線道路は少ないです。車は少ないので、走るならこちら。あらぬところに出てしまうのも、旅の醍醐味かも。迷うといってもさほど広くない旧市街なら、やがて大通りに出られます。最悪、下っていけば海に出ますし。
石畳は風情があります。地図をもっていればなお良し。
「世界ふれあい街歩き」のような、人とのふれあいは路地ならではかも。
旅のひとコマをご紹介
早朝なので、まだガラガラの大通り。
後ろを振り向くと、アヤソフィアが。イスタンブールの素敵なところは、この思いがけない風景。
グランバザールは斜面にあります。観光地と化したバザール中心部より、アメ横のような雰囲気の外周の商店街のほうが面白いですね。人であふれかえっているので、自転車は通れそうもありませんが。
新市街は、ノスタルジックトラムがクセモノ。人を掻き分けて進んでくるので、速さが読みにくいです。駅前は、遮断機ならぬ黄色いポールが埋め込まれていて、列車が止まると地面から ニョキニョキ出てきます。真上に人が乗っているときは、どうなるのか興味あります。
イスタンブール市街では減っていると言われる木造住宅。伝統的なスタイルとのことで、どことなくアジア的。
テオドシウスの城壁にて。狭すぎる上、車も多い。 信号がないので、信号係りのおじさんが交通整理している。