伊豆諸島最南端にある青ヶ島。一番近い八丈島からも50Km離れたまさに絶海の孤島。東京都心からは350Kmも離れています。
人口は350人ほど。
東京から行くには、八丈島に渡り、還住丸か愛らんどシャトルのヘリコプターに乗ってご到着。
沖縄の離島などに比べ地理的には都市部から近いにも関わらず、天候の不安定さから欠航率が非常に高く、離島ファンからも最後の秘境と言われています。
沖縄近海に台風があれば、もう欠航ですからね・・・
定期連絡船「還住丸」
写真の船が「還住丸」です。黒潮の真っ只中の島だけに、荒れたときの「乗りごごち」は”すばらしい”そうですが、うれしいことに行った時はベタなぎでした。
青ヶ島唯一の港「三宝港」
到着地は三宝港。青ヶ島は全周が断崖に囲まれているので、港も断崖にへばりつくように作られています。
漁船も岸には置けず、なんと200m上に吊り上げて仕舞います。
欠航多い還住丸を補佐する日本唯一の「定期ヘリ便 愛らんどシャトル」
海が荒れたときの大きな味方「ヘリコミューター」。
霧が発生すると無力ですが、船より安定して運行されています。1日1便8席しかないので、土日の席は争奪戦。
外周道路
標高300mの断崖を刻むようにつけられた外周道路。景色はまさに絶景。水平線まで島影一つ見えない。
外洋に面した山壁だけに損傷も激しく、しょっちゅう通行止めになるとか。
写真で見える範囲が唯一の集落
人口300あまりの村なので、写真で見る限りが集落の全体です。
農地は基本的にカルデラの内側。
江戸時代はカルデラ内に集落があったそうですが、噴火の後カルデラの外 に移りました。
噴火により多くの住民を失いながら、八丈島への避難。帰還するまでの話が「還住話」として残っています。
山の上にブルーシートが広がっていて、なにかと思ったらなんと簡易水道。
大きな川のない島なので、山の斜面に降った雨を集める設備だそうです。ありそうで独創的な設備に興味が尽きませんね。
島は二重式火山
カルデラの中にさらにかわいい火山があります。青ヶ島は大きな火山の一部。海の上に出ているのはほんの一部です。
GoogleMapでも伊豆諸島は海の底に無数に噴火口があるのが確認できますよ。
カルデラの天然蒸し器でお料理
カルデラの中央火山では、今も硫黄の臭いとともに水蒸気が噴き出しています。こちらでは「ひんぎゃ」と言うそう。
蒸し器が設置してあるので、野菜や卵を調達してお料理。20分くらいで出来上がりです。
とっても熱いので、蒸し器に野菜を入れるのも一苦労。
産業は和牛の育成と「青酎」として知られる島焼酎
主な産業の一つは牛の育成。
子牛から成牛になるまで育てて、内地に送っているそうです。
幻と言われる芋焼酎「青酎」も作っていますね。島原産の芋を使った限定青酎は大変貴重だそうです。