アナトリア高原西部に位置する「パムッカレ(Pamukkale)」。日本でも人気の観光地ですが、現地に行くとまたテレビとは印 象が違うもの。綿の城とわれる白亜の石灰石の棚より、ローマ都市遺跡「ヒエラポリス(Hierapolis)」の方が目立っていたり します。
個人旅行だと、最寄のデニズリ市までイスタンブールやアンカラなど各地から高速バスが出ています。 デニズリのバスターミナル(トルコではオトガルと呼ぶ)からはバスで30分くらい。遺跡の麓にあるパムッカレ村のバスター ミナルから村側の料金ゲートを通って丘の上の都市遺跡へ向かいます。 ヒエラポリス内は観光地値段で高いので、デニズリで飲食品は買っておくのがおすすめ。
4月初旬では朝は寒いパムッカレ。土足厳禁なので、素足で歩きます。温泉が床を流れているといっても冷たくて足が痛いほど 。溝を流れている湯で暖めては前に進みます。もうもうと上がる湯けむりは朝ならではの光景でしょうか。
ヒエラポリスの目抜き通り
ローマ全盛期とビザンチン時代は街の規模が違うらしく、ビザンチンの都市門は一回り小さい区画にある。
西大浴場跡
2箇所もある大浴場。これは北ゲート側にある浴場後。近寄ると危険とあるが、亀裂を見ただけで近づけない。 キリスト教会としても使われていたとか。
円形劇場
観客の入場口から舞台の通路までほぼ完全な形。下は貴賓席?席の作りが立派。観客席の真正面、丘の先には雪の白峰が借景 に。舞台としては満点といっていい。
最上部と中段の席で手を叩いてみたけれど、見事にこだまが返ってくる。 これは、銀座の歌舞伎座より音響効果がいいかもしれ ない・・・
ヒエラポリスにあるアンティークプール
2010年4月で料金は2時間まで25トルコリラと高いが、ローマ時代の神殿が沈んだ池そのものが温泉の湧き出し口という贅沢は温 泉ファンとしてみたら夢 のよう。
ロマンチックな話として耳にしたのが、古代ローマ時代、アントニウスとクレオパトラがこの街を訪れ入浴したという伝説が! 史実でも彼らの行動範囲内なの で、十分ありうること。この風景だと似合いすぎです。
パムッカレそのものの源泉もこちら。遺跡はローマ時代は池を囲むように作られていたのが地震で沈んでしまったのだとか。 疲れたら列柱や礎石に腰掛け て休憩できる。池の底からは、湯とともに炭酸の細かい泡が次々に上がってくる。湧き出し口は若干暖かい。
ツアーでは行かないそうなので、個人旅行で行く予定の人はぜひ。